制震ダンパーは意味ない?効かない制震になる条件と確かめ方
耐震等級3の住まいは、地震保険の保険料が50%割引になります。ただし、割引を受けられるのは、等級を示す書類を保険会社に出したときだけで、出した日以降の保険期間から適用されます。
また、出す書類によっては、等級3の家でも割引が30%になることがあります。この記事では、地震保険の4つの割引、書類ごとの割引率、東京都・埼玉県・千葉県の保険料の目安、建物の構造による違い、割引が始まる時期、そして「等級3なら地震保険はいらないのか」という疑問に、国や損害保険業界の資料をもとにお答えします。
- 耐震等級3なら地震保険は50%割引|4つの割引
- 割引に必要な書類|出す書類で割引率が変わる
- 保険料はいくら安くなる?東京・埼玉・千葉の目安
- 木造でもイ構造になる場合がある
- 割引はいつから?契約の途中や更新のとき
- 書類のない家・「相当」の家はどうなる?
- 耐震等級3なら地震保険はいらない?
- 契約前に確かめたい5つのこと
- アイム・ユニバースの住まいと地震保険の書類
- よくある質問
1. 耐震等級3なら地震保険は50%割引|4つの割引
地震保険には、建物の耐震性能や建てた年に応じた4つの割引があり、耐震等級3の住まいは、最も大きい50%の割引を受けられます。割引は建物だけでなく、家の中の家財の地震保険にも適用されます。
| 割引 | 条件 | 割引率 |
|---|---|---|
| 耐震等級割引 | 品確法にもとづく耐震等級(倒壊等防止)を持つ建物など | 等級3:50% 等級2:30% 等級1:10% |
| 免震建築物割引 | 品確法にもとづく免震建築物 | 50% |
| 耐震診断割引 | 耐震診断・耐震改修の結果、建築基準法(昭和56年6月1日施行)の耐震基準を満たす建物 | 10% |
| 建築年割引 | 1981年(昭和56年)6月1日以降に新築された建物 | 10% |
出典:財務省「地震保険制度の概要」
割引は重ねて受けられないため、等級3の書類がある家では、耐震等級割引の50%を選ぶことになります。耐震等級3の意味や、ほかの優遇(フラット35Sなど)は、耐震等級3のコラムでご紹介しています。
2. 割引に必要な書類|出す書類で割引率が変わる
耐震等級割引を受けるには、等級を確かめられる書類のコピーを保険会社に出します。同じ等級3の家でも、出す書類によって割引率が変わることがあるため注意が必要です。
| 出す書類 | 割引率(新築の場合) |
|---|---|
| 設計住宅性能評価書・建設住宅性能評価書(等級3) | 50% |
| 長期使用構造等である旨の確認書など、評価機関の書類(等級3が確認できるもの) | 50% |
| 長期優良住宅の認定通知書と、等級3が分かる設計内容説明書など | 50% |
| 長期優良住宅の認定通知書だけ | 30%(増築・改築は10%) |
| フラット35の適合証明書など(等級が2か3か1つに特定できないもの) | 30% |
出典:日本損害保険協会「そんぽ相談ガイド」、保険会社の案内(損害保険ジャパン「地震保険の割引制度について」2022年2月版、東京海上日動火災保険「地震保険の保険料・割引」)。保険会社によって案内の書き方が異なる場合があります。
とくに見落としやすいのが、長期優良住宅の認定通知書だけを出した場合です。等級3の家でも、通知書だけでは等級が確かめられないため、割引は30%になります。等級3の割引を確実に受けるには、等級が書かれた書類を一緒に出しましょう。なお、適合証明書などで等級が1つに特定できない場合でも、評価機関や検査機関に届け出た書類で等級3が確かめられれば、50%の割引が適用されます。証明書になる書類の種類や、なくしたときの対処は、耐震等級3の証明書のコラムでご紹介しています。
3. 保険料はいくら安くなる?東京・埼玉・千葉の目安
地震保険の保険料は、建物の所在地と構造で決まる基本料率に、割引を当てはめて計算されます。財務省が公表している基本料率から、地震保険金額1,000万円あたりの保険料の目安を計算しました。
| 割引 | ロ構造(主に木造)1年 | イ構造(主に鉄骨・コンクリート造など)1年 | ロ構造5年 | イ構造5年 |
|---|---|---|---|---|
| 割引なし | 41,100円 | 27,500円 | 193,170円 | 129,250円 |
| 建築年割引・等級1(10%) | 36,990円 | 24,750円 | 173,853円 | 116,325円 |
| 等級2など(30%) | 28,770円 | 19,250円 | 135,219円 | 90,475円 |
| 耐震等級3(50%) | 20,550円 | 13,750円 | 96,585円 | 64,625円 |
出典:財務省「地震保険の基本料率(令和4年10月1日以降保険始期の地震保険契約)」「地震保険制度の概要」をもとに当社で計算。東京都・千葉県(神奈川県も同じ)の値です。埼玉県はロ構造は同じで、イ構造の基本料率が26,500円のため、イ構造の等級3は1年13,250円、5年62,275円になります。5年は長期係数4.70を掛けた値です。計算式は「地震保険金額×基本料率×(1-割引率)×長期係数」で、実際の保険料は端数の扱いなどで変わります。保険会社の見積もりでご確認ください。
木造(ロ構造)の住まいで地震保険金額が1,000万円なら、等級3の書類があることで、建築年割引だけの場合より1年で16,440円、5年契約で77,268円の差になります。地震保険金額が2,000万円なら、差はその2倍です。
4. 木造でもイ構造になる場合がある
地震保険の構造区分は、主に鉄骨・コンクリート造の「イ構造」と、主に木造の「ロ構造」の2つです。木造でも、耐火・準耐火建築物や省令準耐火建物などはイ構造になります。
イ構造になると基本料率が下がります。たとえば東京都の地震保険金額1,000万円・1年で等級3の割引を受けると、ロ構造は20,550円、イ構造は13,750円です。お住まいの構造の区分は、火災保険の契約内容や、建物の仕様書で確かめられます。分からないときは、売主や施工会社、保険会社に確かめてみましょう。
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5. 割引はいつから?契約の途中や更新のとき
地震保険の割引は、確認の書類を保険会社に出した日以降の保険期間に適用されます。書類を出すのが遅れると、それまでの期間は耐震等級割引のない保険料になるため、引き渡しの前後で保険に入るときは、書類をいつ受け取れるかを確かめておくことが大切です。
- 引き渡しの書類に、等級が書かれた評価書などが入っているか
- 建設住宅性能評価書は完成後の交付のため、保険の契約に間に合うか
- 間に合わない場合、先に設計住宅性能評価書のコピーを出せるか
- 契約の途中で書類を出したとき、残りの期間の保険料がどう変わるか
なお、保険会社によっては、割引が付いていることが分かる以前の保険証券のコピーも確認の書類として案内しています。
6. 書類のない家・「相当」の家はどうなる?
等級を示す書類がない家や、「耐震等級3相当」の家は、耐震等級割引は受けられませんが、1981年6月1日以降に新築された家なら、建築年割引の10%を受けられます。建築年割引は、建物の登記簿や建築確認の書類、重要事項説明書などのコピーで確かめられます。「相当」の中身と書類の段階は、耐震等級3相当のコラムでくわしくご紹介しています。
7. 耐震等級3なら地震保険はいらない?
耐震等級3は建物の壊れにくさを示すもので、地震保険は被災したあとの暮らしの立て直しを支えるものです。役割が違うため、等級3の家でも地震保険を考える意味があります。
財務省によると、火災保険では、地震を原因とする火災による損害や、地震で燃え広がった損害は補償されません。地震保険は火災保険とセットで入る保険で、地震・噴火・津波による火災、損壊、埋没、流失の損害が対象です。等級3の家でも、近くの火事が燃え移ったり、津波や地盤の被害を受けたりすることは考えられます。
| 損害の区分 | 支払われる保険金 |
|---|---|
| 全損 | 地震保険金額の100%(時価額が限度) |
| 大半損 | 地震保険金額の60%(時価額の60%が限度) |
| 小半損 | 地震保険金額の30%(時価額の30%が限度) |
| 一部損 | 地震保険金額の5%(時価額の5%が限度) |
出典:財務省「地震保険制度の概要」(平成29年1月1日以降保険始期の契約)。地震保険金額は、火災保険の保険金額の30〜50%の範囲で、建物は5,000万円、家財は1,000万円が限度です。
等級3の家は壊れにくく、保険料も半額になります。そのぶん、少ない負担で万一に備えられます。
8. 契約前に確かめたい5つのこと
耐震等級3の家で地震保険に入るときは、次の5つを確かめておくと、割引を受けやすくなり、保険料の見通しも立てやすくなります。
- 建物の構造の区分(イ構造かロ構造か)
- 割引の種類と、出す書類(等級3が1つに特定できる書類か)
- 地震保険金額(火災保険の30〜50%のどこにするか)
- 保険期間(1年か、長期契約か)
- 家財の地震保険をどうするか(家財にも割引が付く)
屋上のトラブルが補償されるかは、&RESORT Lifeの記事でもご紹介しています。
9. アイム・ユニバースの住まいと地震保険の書類
アイム・ユニバースの住まいでは、耐震等級3を標準採用し、原則として全棟で構造計算を行っています。そのうえで、2016年以降、原則全棟に制震システムを搭載しています。なお、制震を理由にした地震保険の割引の区分はなく、割引は耐震等級の書類で受けます。
当社の住まいは設計住宅性能評価を取得し、長期優良住宅の認定を受けています(物件によっては該当しない場合があります)。長期優良住宅の認定通知書だけでは割引が30%になる場合があるため、等級が書かれた書類も一緒に保管しておくことをおすすめします。くわしくは設計住宅性能評価・長期優良住宅のページと受賞のページをご覧ください。
10. よくある質問
- 耐震等級3でも、地震保険は必要ですか?
- 地震による火災や津波などの損害は、火災保険では補償されません。等級3は壊れにくさ、地震保険は立て直しの資金と、役割が違います。
- 「耐震等級3相当」でも割引はありますか?
- 耐震等級割引はありません。1981年6月1日以降に新築された家なら、建築年割引の10%を受けられます。
- 割引は家財にも付きますか?
- はい。財務省は、割引は居住用の建物と家財の両方に適用されると説明しています。
- 契約の途中からでも割引を受けられますか?
- 確認の書類を出せば、出した日以降の保険期間に割引が適用されます。
- 長期優良住宅なら、割引は50%ですか?
- 認定通知書だけなら、新築は30%です。等級3が分かる設計内容説明書などを一緒に出すと、50%の割引を受けられます。
まとめ
耐震等級3の住まいは、地震保険の保険料が50%割引になり、木造で地震保険金額1,000万円なら、建築年割引だけの場合より年16,440円の差になります。ただし、割引は等級が1つに特定できる書類を出した日以降に適用され、書類によっては30%になることもあります。
家を選ぶときは、引き渡しでどの書類を受け取れるかを確かめておきましょう。耐震等級3を標準とした住まいを実際にご覧になりたい方は、エリアごとの物件情報もぜひご活用ください。