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水害に強い家とは、「水が来にくい土地」に建ち、「水が入っても暮らしに戻りやすい建物」で、「浸水しない上の階へ移れる間取り」を備えた家のことです。地震への備えと違い、水害ではまず土地のリスクを知ることがいちばん大切です。
この記事では、ハザードマップで確かめたい4つの情報、浸水の深さごとの家の備え方、建物でできる対策、上の階へ逃げる「垂直避難」が使える条件、そして保険や公的支援まで、順を追ってご紹介します。
- 水害に強い家とは|土地・建物・避難の3つで考える
- まず土地のリスクを調べる|ハザードマップで見る4つの情報
- 浸水の深さごとの家の備え方|0.5m・3m・5mが目安
- 建物でできる水害対策|基礎・開口部・設備・排水
- 上の階へ逃げられる家の条件
- お金の備え|水災補償・水災等地・公的支援
- アイム・ユニバースの屋上テラスと水害への備え
- よくある質問
1. 水害に強い家とは|土地・建物・避難の3つで考える
水害に強い家は、土地、建物、避難と暮らしの3つの段階で考えます。
| 段階 | 見ること | 主な情報源 |
|---|---|---|
| 土地 | 浸水の想定、浸水の深さと続く時間、家屋倒壊等氾濫想定区域 | ハザードマップ、不動産の重要事項説明 |
| 建物 | 基礎や床の高さ、水の入り口になる開口部、設備の位置、排水 | 図面、仕様書、販売会社への質問 |
| 避難・暮らし | 浸水しない上の階、避難の計画、備蓄と停電への備え | 自治体の避難情報、間取り、備蓄 |
地震や台風など、ほかの災害もふくめた備え方は、災害に強い家のコラムでご紹介しています。
2. まず土地のリスクを調べる|ハザードマップで見る4つの情報
国土交通省と国土地理院の「重ねるハザードマップ」では、住所を入れるだけで、洪水や内水、高潮などの想定を地図に重ねて確かめられます。地域によって載っていない情報もあるため、市区町村のハザードマップ(わがまちハザードマップ)もあわせて確かめましょう。水害で見ておきたい情報は、次の4つです。
- どの水害の想定か:川があふれる洪水、大雨で下水道や水路から雨水があふれる内水、海の高潮
- 想定される浸水の深さ:床の高さと比べて、どの階まで水が来るか
- 浸水が続く時間:水が引くまでにどのくらいかかるか
- 家屋倒壊等氾濫想定区域かどうか:堤防の決壊などによる激しい流れ(氾濫流)や、川岸が削られること(河岸侵食)によって、家が流されたり壊れたりするおそれがある区域
川から離れていても「内水氾濫」に注意
水害は、大きな川があふれる洪水だけではありません。短い時間に強い雨が降ると、下水道や水路が雨水を流しきれず、まちなかで水があふれる「内水氾濫」が起きることがあります。川から離れた住宅地でも起こりうるため、洪水のハザードマップとあわせて、内水のハザードマップも確かめておきましょう。
重要事項説明でも、水害のハザードマップが説明される
2020年(令和2年)8月28日からは、宅地建物取引業者が、住宅の売買や賃貸の契約前に行う重要事項説明で、水害ハザードマップでの物件の位置を説明することが義務になりました。国土交通省は、浸水が想定される区域の外にあっても、水害のリスクがないと誤解させないよう配慮を求めています。
保険の「水災等地」も参考に
火災保険の水災補償では、損害保険料率算出機構が、市区町村ごとに水災のリスクを1等地から5等地の5つに分けています。機構の参考純率では、5等地の水災保険料は1等地のおよそ1.5倍です(実際の扱いは保険会社ごとに異なります)。水災等地は内水氾濫や土砂災害なども含めて評価しているため、洪水ハザードマップとは必ずしも一致しません。
3. 浸水の深さごとの家の備え方|0.5m・3m・5mが目安
ハザードマップの浸水の深さは、家のどの高さまで水が来るかを示す目安になっています。国土地理院は、0.5mを1階の床の高さ、3mを2階の床下、5mを一般的な家屋の2階が水没する深さに相当するものとして色分けしています。
| 想定される浸水の深さ | 家の状態の目安 | 建物で考えたいこと | 避難の考え方 |
|---|---|---|---|
| 0.5m未満 | 床下浸水のおそれ | 基礎の高さ、設備の位置、排水 | 浸水の想定が浅くても、家屋倒壊等氾濫想定区域や浸水が続く時間を確かめる |
| 0.5m〜3m | 1階が浸水するおそれ | 1階の設備や電気の配線、上の階に寝室や生活の場があるか | 早めの立退き避難が基本。条件がそろう場合に上の階で安全を確保 |
| 3m〜5m | 2階まで浸水するおそれ | 3階など、さらに上の階があるか | 早めの立退き避難が基本。3階に浸水しない部屋があり、条件がそろう場合は上の階で安全を確保 |
| 5m以上 | 2階が水没するおそれ | ― | 立退き避難を前提に計画する |
浸水の深さの区分は、国土地理院「浸水ナビ」のよくある質問にもとづいています。避難の判断は、お住まいの自治体の避難情報に従ってください。
4. 建物でできる水害対策|基礎・開口部・設備・排水
土地のリスクを確かめたうえで、建物でできる対策を考えます。
基礎と床を高くする
基礎を高くしたり、敷地に土を盛ったりして床を上げると、浅い浸水で家の中に水が入るのを防ぎやすくなります。ただし、周りの土地との高さの関係や、道路からの出入りのしやすさもあわせて考えましょう。
水の入り口をふさぐ
玄関や掃き出し窓、換気口などは、水の入り口になりやすい場所です。止水板を用意したり、下水からの逆流を防ぐ仕組みを検討したりすると安心です。自治体によっては、止水板の設置に補助をしている場合もあるので、お住まいの自治体に確かめてみてください。
設備を高い位置に
エアコンの室外機や給湯器、電気の分電盤、屋外のコンセントは、水につかると使えなくなることがあります。浸水の想定に合わせて、できるだけ高い位置に置けるかを確かめておきましょう。
屋根や屋上の排水を保つ
大雨のときは、屋根や屋上に降った雨を、すばやく排水できることも大切です。屋上テラスのある家では、排水口に落ち葉や砂がたまっていないか、ふだんから確かめておくと安心です。屋上の雨漏りの原因と対策は、&RESORT Lifeの記事でもご紹介しています。
5. 上の階へ逃げられる家の条件
水害のとき、避難の基本は、安全な場所へ移る「立退き避難」です。そのうえで、内閣府の「避難情報に関するガイドライン」(令和8年3月)では、洪水などのときに上の階へ移る、またはとどまる「屋内安全確保」は、少なくとも次の点をハザードマップなどでご自身で確かめ、自宅で身の安全を確保でき、浸水による不便にも耐えられる場合にとる行動とされています。
| 確かめること | 見るところ |
|---|---|
| 家屋倒壊等氾濫想定区域に入っていないか | ハザードマップ |
| 想定される浸水の深さより上に、浸水しない部屋があるか | ハザードマップの浸水の深さと、家の階の高さ |
| 浸水が続く間、水や食料、電気、トイレなどが使えない不便に耐えられるか | 浸水が続く時間、備蓄、停電への備え |
土砂災害と津波では、家が外からの力で壊れるおそれがあるため、家を離れる立退き避難が原則です。また、ガイドラインでは、上の階へ移る場合も警戒レベル3(高齢者等避難)や警戒レベル4(避難指示)が出たら早めに移ること、避難情報が出ていなくても寝るときはあらかじめ安全な上の階で、とされています。上の階で安全を確保する場合は、浸水しない部屋で過ごせることが前提です。避難の判断は、お住まいの自治体の避難情報をもとに行ってください。
6. お金の備え|水災補償・水災等地・公的支援
水害で家が被害を受けたときに、暮らしを立て直すためのお金の備えも大切です。
| 備え | 内容 | 確かめたいこと |
|---|---|---|
| 火災保険の水災補償 | 洪水や高潮、土砂崩れなどによる被害を補償します。床上浸水や、地面から一定の高さを超える浸水などが対象 | 水災補償を付けているか。支払いの条件は商品ごとに異なる |
| 水災等地 | 市区町村ごとの水災リスクの区分で、保険料の目安が変わる | お住まいの地域の等地 |
| 被災者生活再建支援金 | 住宅が全壊し、建て直しや購入をする場合、最大300万円(単身世帯は4分の3)が支給されます | 市町村の被害の規模など、制度の対象になる条件がある |
出典:損害保険料率算出機構「水災等地」、内閣府「被災者生活再建支援制度の概要」。保険の内容は、各保険会社にご確認ください。
被災者生活再建支援制度は、10世帯以上の住宅が全壊する被害が出た市町村などが対象になるなど、適用の条件があります。公的な支援には上限や適用の条件があるため、保険の内容を事前に確かめておくことが大切です。
被害を受けたら、まず写真で記録する
浸水の被害を受けたときは、片づけを始める前に、家の外と中の様子を写真に残しておきましょう。浸水した高さが分かるように撮っておくと、保険の請求や、自治体が発行する罹災証明書の手続きに役立ちます。電気設備が水につかった場合は、感電のおそれがあるため、むやみに触らず、専門の業者に点検を依頼してください。
7. アイム・ユニバースの屋上テラスと水害への備え
当社の住まいでは、屋上テラスを標準仕様にしています(建築基準法上の斜線規制など、法令等により採用できない場合を除きます)。屋上テラスは日々の楽しみの場であると同時に、水害のときの垂直避難という防災価値も備えています。防水にはFRP防水工法を採用し、保証にも対応しています。
また、窓は樹脂サッシにLow-E複層ガラスを組み合わせた「APW330」を全棟に標準採用し、引き違い窓には割れても破片が飛び散りにくい安全合わせガラスを使っています。こうした備えを含む当社の「長寿命レジリエンス住宅」は、一般社団法人レジリエンスジャパン推進協議会が主催する第12回「ジャパン・レジリエンス・アワード2026」で最優秀賞を受賞しました(2026年4月)。くわしくはジャパン・レジリエンス・アワードのページをご覧ください。屋上テラスのつくりは、屋上テラスのコラムでご紹介しています。

アイム・ユニバースの屋上テラスとバルコニーは、FRP(繊維強化プラスチック)で防水しています。その防水性能は施工完了日から10年間保証しており、万一の不具合の際には補修費用を補填します。保証は、10年ごとに有償のメンテナンスを行うことで更新できます。2年目以降の点検も、ご希望に応じて有償で承っています(保証・アフターサポートのページ)。
8. よくある質問
- 水害に強い家の特徴は何ですか?
- 浸水しにくい土地に建ち、浸水しても設備が守られて暮らしに戻りやすく、浸水しない上の階へ移れる間取りを備えていることです。
- ハザードマップで色がない場所なら安全ですか?
- 想定を超える大雨や、下水があふれる内水氾濫もあるため、リスクがないとは限りません。内水や浸水が続く時間の地図もあわせて確かめましょう。
- 3階建てなら、避難しなくてもよいですか?
- 避難の基本は立退き避難です。家屋倒壊等氾濫想定区域の外で、浸水しない部屋があり、浸水が続く間の不便に耐えられる場合に、上の階で安全を確保する選択ができます。自治体の避難情報に従うことが前提です。
- 水害の被害は、火災保険で補償されますか?
- 水災補償を付けた契約が対象で、支払いの条件は商品ごとに異なります。保険料は、地域の水災等地によっても変わります。
- 水害で家が全壊したら、国の支援はありますか?
- 被災者生活再建支援制度で、最大300万円が支給される場合があります。市町村の被害の規模など、適用の条件があります。
まとめ
水害に強い家は、土地のリスクを知ることから始まります。ハザードマップで浸水の深さや続く時間、家屋倒壊等氾濫想定区域を確かめ、建物と間取り、避難の計画で備えましょう。
上の階で安全を確保できるのは、条件がそろう場合に限られます。保険とあわせて、もしものときの備えを家族で話しておくと安心です。屋上テラスのある住まいを実際にご覧になりたい方は、エリアごとの物件情報もぜひご活用ください。