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コラム

2026.10.26

災害に強い家とは?水害・停電まで土地と建物で備える方法

災害に強い家とは、地震だけでなく、水害や台風、火災、停電といったさまざまな災害に、「土地」「建物」「暮らし」の3つの段階で備えた家のことです。

日本では、住む場所によって起こりやすい災害が異なります。この記事では、まずハザードマップで土地の災害を調べる方法を確かめ、そのうえで災害ごとに土地・建物・設備でどう備えるかを1つの表にまとめました。上の階へ逃げる「垂直避難」が使える条件や、停電・断水への備えもご紹介します。

目次

  1. 災害に強い家とは|土地・建物・暮らしの3段で備える家
  2. まず土地の災害を調べる|ハザードマップの見方
  3. 災害ごとの備えを1つの表で
  4. 水害で上の階へ逃げられるのは、条件がそろうとき
  5. 地震・台風・火災に耐える建物|構造・外壁・窓
  6. 停電・断水でも暮らしを止めにくい設備と備蓄
  7. アイム・ユニバースの6つのレジリエンス要素
  8. よくある質問

1. 災害に強い家とは|土地・建物・暮らしの3段で備える家

災害に強い家は、ひとつの性能が高いだけではつくれません。起こりやすい災害を土地で避けたり減らしたりし、建物で耐え、それでも止まってしまう電気や水を設備と備えで補う、という3段で考えることが大切です。

表は横にスクロールしてご覧いただけます。
段階 考え方 主な例
土地 起こりやすい災害を知り、避ける・減らす ハザードマップの確認、地盤調査
建物 災害の力に耐える 耐震等級、外壁の防火性、割れにくい窓、防水
暮らし 電気や水が止まっても暮らしを続ける 太陽光発電と蓄電池、水や食料の備蓄

2. まず土地の災害を調べる|ハザードマップの見方

災害に強い家づくりは、土地を知ることから始まります。国土交通省と国土地理院の「重ねるハザードマップ」では、住所を入れるだけで、洪水、内水(大雨で下水道や水路から雨水があふれる浸水)、土砂災害、高潮、津波などのリスクを地図に重ねて確かめられます。あわせて、市区町村がつくった「わがまちハザードマップ」も確かめておきましょう。

見ておきたい3つの点

  • 想定される浸水の深さ:床の高さと比べて、どの階まで水が来るか
  • 家屋倒壊等氾濫想定区域かどうか:川の近くで、堤防の決壊などによる激しい流れ(氾濫流)や、川岸が削られること(河岸侵食)によって、家が流されたり壊れたりするおそれがある区域
  • 浸水が続く時間:水が引くまでにどのくらいかかるか

地図とあわせて、現地も見ておく

ハザードマップは、一定の想定にもとづいて作られた地図です。土地を検討するときは、地図とあわせて現地を歩き、まわりより低い場所か、近くに川や水路があるか、坂やがけが近くにあるかなども見ておきましょう。雨の日の様子や、過去に浸水したことがあるかを、地域の方や自治体に聞いてみるのも参考になります。

色が付いている土地を、それだけで「住めない土地」と考える必要はありません。どの災害の、どの程度の想定なのかを確かめ、建物と避難の計画で備えられるかを考えることが大切です。浸水の深さごとの備えは、水害に強い家のコラムでくわしくご紹介しています。

3. 災害ごとの備えを1つの表で

災害の種類によって、土地で確かめること、建物で備えること、設備や暮らしで備えることが変わります。主な災害ごとにまとめました。

表は横にスクロールしてご覧いただけます。
災害 土地で確かめること 建物で備えること 設備・暮らしで備えること
地震 土地の成り立ち、液状化、地盤調査の結果 耐震等級、構造計算、制震 家具の固定、備蓄
洪水・内水 想定浸水深、家屋倒壊等氾濫想定区域、浸水が続く時間 床の高さ、浸水しない上の階 電気設備の位置、避難の計画
高潮 想定区域と深さ 上の階の高さ 避難場所と経路の確認
津波 想定区域と深さ ― 早めの立退き避難(高台・避難ビルへ)
土砂災害 土砂災害警戒区域かどうか ― 早めの立退き避難の計画
台風・竜巻 風の通りやすい立地か 耐風性、割れにくい窓、飛ばされにくい屋根 シャッター・雨戸、屋外の物の片づけ
火災 隣家との距離、防火地域の指定 燃えにくい外壁 火災警報器、消火器
停電・断水 ― ― 太陽光発電・蓄電池、水と食料の備蓄

表の中で、土砂災害と津波は、建物で耐えるより「早く家を離れる」ことが基本になる災害です。そのほかの災害は、土地・建物・暮らしの組み合わせで備えていきます。

4. 水害で上の階へ逃げられるのは、条件がそろうとき

水害のとき、家の浸水しない上の階へ移る「垂直避難」は、いつでも使える方法ではありません。内閣府の「避難情報に関するガイドライン」(令和8年3月)では、避難の基本は安全な場所へ移る「立退き避難」とされています。そのうえで、上の階にとどまる「屋内安全確保」は、少なくとも次の3つをハザードマップなどでご自身で確かめ、自宅で身の安全を確保でき、浸水による不便にも耐えられる場合にとる行動とされています。

  • 家屋倒壊等氾濫想定区域に入っていないこと
  • 想定される浸水の深さより上に、浸水しない部屋があること
  • 浸水が続く間、水や食料、電気、トイレなどが使えない不便に耐えられること

土砂災害と津波では、家が外からの力で壊れるおそれがあるため、家を離れる立退き避難が原則です。上の階へ移る場合も、警戒レベル3(高齢者等避難)や警戒レベル4(避難指示)が出たら早めに移り、夜は避難情報が出ていなくても安全な上の階で寝ることが勧められています。避難の判断は、お住まいの自治体の避難情報をもとに行ってください。

5. 地震・台風・火災に耐える建物|構造・外壁・窓

建物で備える部分は、主に「構造」「外壁」「窓」の3つです。

構造|地震と強い風に耐える

建物の骨組みの強さは、地震だけでなく、台風の強い風に耐えるうえでも大切です。地震への強さを示す耐震等級や、構造計算の有無を確かめましょう。当社の構造については性能・技術のページでご紹介しています。地震に強い家の確かめ方は、地震に強い家のコラムでくわしくご紹介しています。

外壁|燃えにくく、長持ちする

住宅が密集した地域では、隣の家からの延焼を防ぐために、外壁の燃えにくさが大切です。燃えにくい素材の外壁は、火災への備えになるだけでなく、長く住まいを守る耐久性にもつながります。

窓|割れにくく、飛び散りにくい

台風のときは、強い風で飛ばされた物が窓に当たり、ガラスが割れることがあります。2枚のガラスの間に膜をはさんだ「合わせガラス」は、割れても破片が飛び散りにくいのが特長です。シャッターや雨戸とあわせて検討すると安心です。台風への備えは、&RESORT Lifeの台風対策の記事でもご紹介しています。

6. 停電・断水でも暮らしを止めにくい設備と備蓄

大きな災害のあとは、電気や水道が止まることがあります。建物が無事でも、電気や水が使えなければ、家で暮らし続けることは難しくなります。

表は横にスクロールしてご覧いただけます。
備え 役割 気をつけたいこと
太陽光発電 日中、停電時も自立運転に切り替えて電気を使える 夜は発電せず、雨や曇りの日は発電量が減る。使える量に上限がある
蓄電池 昼につくった電気をためて、夜に使える ためられる量に限りがある
電気自動車 車の電池にためた電気を家で使える 家につなぐ対応機器(V2Hなど)が必要
水と食料の備蓄 断水や物流が止まったときに暮らしを支える 飲料水は1人1日3リットル×3日分が目安。大規模災害に備えて、備蓄は1週間分が望ましいとされています

備蓄の目安の出典:首相官邸「災害が起きる前にできること」

停電時の太陽光発電の使い方は&RESORT Lifeの太陽光発電の記事、電気自動車から家に電気を送るしくみはV2Hの記事でもご紹介しています。

家の中に安全な場所をつくる

地震のときのけがの原因として、家具の転倒や落下物、割れたガラスがよく挙げられます。寝室や子ども部屋には背の高い家具を置かない、置く場合は固定する、出入口をふさがない配置にするなど、家の中に「物が倒れてこない場所」をつくっておくと安心です。水害が心配な地域では、寝室を上の階にしておくことも備えになります。

飲み水とは別に、トイレを流すなどの生活用水も必要です。ふだんの食品を少し多めに買い置きし、使った分を買い足していく方法なら、無理なく備蓄を続けられます。備えの具体例は、&RESORT Lifeの災害への備えの記事でもご紹介しています。

7. アイム・ユニバースの6つのレジリエンス要素

当社の「長寿命レジリエンス住宅」は、地震、水害、台風、火災などの多様な災害に備えるため、6つのレジリエンス要素を備えています。

表は横にスクロールしてご覧いただけます。
要素 内容 主な役割
構造・躯体 耐震等級3を標準採用し、原則全棟で構造計算。独自の制震ダンパー 地震・台風・火災
外壁 パワーボードを標準搭載。耐久性・防火性・断熱性・遮音性に優れる 火災・長く住まいを守る
窓 樹脂サッシにLow-E複層ガラスを組み合わせた「APW330」を全棟に標準採用。引き違い窓は安全合わせガラスで、割れても破片が飛び散りにくい 台風(飛来物)
屋上テラス 水害のときの垂直避難の場所にもなる。FRP防水工法 水害(条件がそろう場合)
水 ウルトラナノバブルによる給配水。配管の汚れや劣化リスクに配慮 日々の快適性・節水・配管の劣化対策
エネルギー 電気自動車・太陽光発電・蓄電池の組み合わせで、停電時の暮らしを支える 停電

屋上テラスは、建築基準法上の斜線規制など法令等により採用できない場合を除き標準仕様です。エネルギーの組み合わせは、当社のレジリエンス住宅「ウーディア」シリーズのみ標準としています。

この「長寿命レジリエンス住宅」は、一般社団法人レジリエンスジャパン推進協議会が主催する第12回「ジャパン・レジリエンス・アワード2026」で最優秀賞を受賞しました(2026年4月)。くわしくはジャパン・レジリエンス・アワードのページをご覧ください。

外壁には、ALC(軽量気泡コンクリート)の「ヘーベルパワーボード」を使っています。厚さは37mmで、一般的なサイディングの2倍以上の厚さがあり、火に強い素材です。窓は、樹脂サッシにLow-E複層ガラスを組み合わせた「APW330」を全棟に標準採用し、引き違い窓には安全合わせガラスを使っています。EV・太陽光発電・蓄電池の組み合わせは、「ウーディア」シリーズで標準にしています(性能・技術のページ、受賞のページ)。

8. よくある質問

ハザードマップで色が付いている土地は、避けるべきですか?
色の有無だけで決める必要はありません。想定される浸水の深さ、家屋倒壊等氾濫想定区域かどうか、浸水が続く時間を確かめ、建物と避難の計画で備えられるかで判断します。
家の中で一番安全な場所はどこですか?
災害によって異なります。地震では物が倒れてこない場所、水害では、条件がそろえば浸水しない上の階です。土砂災害や津波では、家を離れる避難が原則です。
2階へ逃げれば、水害でも安全ですか?
内閣府のガイドラインでは、家屋倒壊等氾濫想定区域に入っていないこと、浸水しない部屋があること、浸水が続く間の不便に耐えられることを確かめたうえでとる行動とされています。避難の基本は立退き避難です。
停電に備えるには、何が必要ですか?
太陽光発電だけでは夜に電気を使えないため、蓄電池や電気自動車と組み合わせると安心です。水と食料は3日分、できれば1週間分を備えておきましょう。
災害に強い家のランキングは参考になりますか?
順位の基準は書き手によって異なります。自分の土地で起こりやすい災害に、その家がどう備えているかで比べるほうが確かです。

まとめ

災害に強い家は、土地で避け、建物で耐え、暮らしを止めない、という3つの段階で備えた家です。まずハザードマップで土地の災害を知り、災害ごとに必要な備えを確かめることから始めましょう。

水害で上の階へ逃げる場合は、条件がそろっているかを事前に確かめておくことが大切です。災害への備えを考えた住まいを実際にご覧になりたい方は、エリアごとの物件情報もぜひご活用ください。

参考資料

  1. 国土交通省・国土地理院「ハザードマップポータルサイト(重ねるハザードマップ・わがまちハザードマップ)」
  2. 内閣府「避難情報に関するガイドライン」(令和8年3月)
  3. 首相官邸「災害が起きる前にできること」

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