自治会に入らないのは戸建てもあり?メリット・デメリットを解説

コラム

町内会・自治会は、地域のために活動する団体です。戸建ての購入後、引っ越しをしたタイミングで加入することが多いですが、本当に必要なのか疑問に思っている人も多いのではないでしょうか。

本記事では町内会・自治会の概要と加入について、入らないメリット・デメリットを紹介します。

町内会・自治会の基本情報

町内会・自治会は、全国の市区町村にある団体です。どんな団体なのか、活動内容や加入義務について見ていきましょう。

町内会・自治会とは?
町内会・自治会とは、その地域に住む住民によって構成された団体のこと。「町内会」「自治会」と呼び名は違っても、中身は同じです。地域の環境や安全の維持を目的に、以下のような活動をしています。

区分主な活動内容
防災活動・防災訓練
・防火パトロール
・災害時の救援活動
治安の維持・防犯パトロール
・防犯カメラ、防犯灯の設置
環境活動・清掃、美化運動
・ゴミ集積場の管理
交通安全・違法駐車への対策
・行政への働きかけ
社会福祉・募金活動
・ボランティア活動
親睦・お祭りの開催
・子ども会、老人会の実施

戸建てだと町内会・自治会には絶対に入らないといけない?
戸建てを購入したとしても、町内会・自治会への加入は強制ではありません。あくまで任意の団体なので、加入せずに生活することは可能です。実際に、若者を中心に加入者の割合は減少傾向にあり、町内会・自治会が消滅の危機に瀕している地域もあります。

総務省の報告書(※)によると、全市区町村の加入率は、人口1万人以下が最も高い90%程度なのに対し、50万人以上は最低の60%程度とのこと。人口の規模が大きい地域ほど、加入率は低い傾向にあるようです。

※出典:総務省│地域コミュニティに関する研究会報告書

戸建てで町内会・自治会に入らないメリット

町内会・自治会に入るか迷っている場合は、加入のメリット・デメリットが参考になります。まずは加入しないメリットから見ていきましょう。

会費を支払わなくて良い
町内会・自治会に加入すると会費が発生します。費用は地域によって異なりますが、月に200円~1,000円程度が多いようです。年間2,000円~1万円程度の会費を支払わずに済むのは、町内会・自治会に入らないメリットの一つと言えるでしょう。

なお、会費の主な使途は、ゴミ集積場の管理費や町内にある街灯の電気代、子ども会・老人会の助成金、積立金などです。普段何気なく使っているゴミ集積場や、夜道を照らしてくれる街灯は、町内会・自治会の会費によって成り立っています。

ゴミ捨て場の掃除をしなくて良い
ゴミ集積場の管理・維持は、町内会・自治会の会員によって行われています。多くの地域では当番制がとられていて、各家庭が順番にゴミ集積場の掃除や管理を行っています。

当番が回ってくる頻度は会員の数によって異なりますが、数ヵ月に一度くらいでしょう。しかし、朝早くにゴミ集積場の準備をし、ゴミの回収後に掃除や管理を行うのは負担がかかります。町内会・自治会に入らなければ、それらの作業をする義務は発生しません。

役員をしなくて良い
自治会・町内会は、次のような役員が中心となって運営されています。

・会長
・副会長
・会計
・監査
・委員長
・班長

役員の決め方も地域によって異なりますが、主に持ち回り制や推薦、くじ引きによって選出されます。役員になると時間的に拘束されるため、多くの人がなりたくないと考えているのが現実です。

町内会・自治会に入っていなければ、「役員に選出されるかも」「次は自分の番だ」と不安に思う必要はありません。

戸建てで町内会・自治会に入らないデメリット

町内会・自治会への加入は任意とはいえ、入らないとゴミ捨てや地域内でのコミュニケーションに問題が発生する恐れがあります。入らないことで起こり得るデメリットを見ていきましょう。

ゴミが捨てられない場合もある
先述したように、ゴミ集積場の管理は町内会・自治会によって行われています。そのため、「ゴミ捨て場の利用は会員のみ」と定めている地域も少なくありません。

加入していない家庭がゴミを出すと、回収されずにそのまま残っていることも。人によってはそのような行為を非常識と捉え、近隣住宅とのトラブルに発展する恐れもあります。また、なかには近隣住民から嫌がらせを受けた経験を持つ人もいるようです。

ゴミを問題なく捨てるため、そして近隣住民とうまく付き合っていくためだけでも、町内会・自治会に入る価値はあるのかもしれません。

地域の情報や子どものネットワークが少なくなる
町内会・自治会に入っていない家庭には回覧板が届かず、地域の情報が届きにくい可能性があります。

また、多くの町内会・自治会は、子ども向けのお祭りやイベントを開催していますが、入っていないと参加が難しいことも。子どもが「友達は参加しているのに、なんで自分はダメなの?」と不満に思ったり、疎外感を抱いたりするかもしれません。

町内会・自治会に加入しても自由に脱退できる?

町内会・自治会は任意の団体ですので、脱退も自由です。脱退したい場合は、その旨を自治会長に伝えましょう。

ただし、ゴミの集積所や街の街灯などは町内会・自治会によって管理・維持されています。その他にも地域の住みやすさの維持のために活動していることを踏まえた上で、本当に脱退して良いのか考えてみてはいかがでしょうか。

戸建てでも「自治会に入る・入らない」は自由

町内会・自治会への加入は任意なので、戸建てを購入しても「入る・入らない」は自由です。入らなければ会費は発生せず、役員になる必要はありません。

しかし、ゴミ出しができなくなったり、地域でのコミュニケーションに問題が出たりする恐れもあります。加入するか迷った場合は、メリット・デメリットの両方を踏まえた上で、よく考えてみてはいかがでしょうか。

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