雨樋の掃除は自力でできる?費用相場や方法を解説
屋根からの雨水を受け止め、地面や下水に流す役割を持つ雨樋。普段あまり目に入らない場所ですが、定期的に掃除をしないと詰まりを起こし、水浸しなどのトラブルを招く恐れがあります。
とはいえ「雨樋の掃除って自分でできるの?」と疑問をお持ちかもしれません。
そこで今回は、雨樋の掃除は自分でできるのか、掃除の方法や業者に依頼した場合の費用相場について解説します。
雨樋の掃除は自分でできる?
雨樋は条件によっては自分で掃除が可能です。しかし、業者に依頼した方がいい場合もあります。
まずは、自力でも掃除可能な場合と業者に依頼した方がいい場合について、確認していきましょう。
自力で掃除可能な場合
雨樋を自力で掃除できる条件とは、1階部分の雨樋であることです。2階建て以上の雨樋の場合は高さがあり危険を伴うため、自力で掃除するのは避けましょう。
また、1階部分の雨樋を自分で掃除する場合は、ホームセンターなどで掃除用具を揃える必要があります。さらに1階部分の雨樋に脚立を使って掃除する場合は、2人以上で行うのが条件です。
業者に依頼した方がいい場合
2階以上の雨樋部分は業者に依頼することをおすすめします。2階の雨樋は屋根の直下にあるため非常に高く、大変危険です。
2名以上で作業できるとしても落下の恐れもあるので、リスクを回避するためにも業者に依頼しましょう。掃除費用の相場は、数千円〜3万円程度です。
業者に依頼すると確実にきれいにしてくれるほか、不具合があれば補修してくれるなどのメリットもあります。
雨樋の掃除は主に「ハウスメーカー・工務店・雨樋修理業者・ホームセンター」などで対応してくれます。
どこに頼むか悩んだ場合には、信頼できるハウスメーカーにお願いするのがおすすめです。
雨樋を自力で掃除する方法
1階部分の雨樋を自分で掃除するときには、まず必要な掃除用具を揃えなければなりません。
ここでは雨樋掃除に必要な物品や、具体的な掃除方法をチェックしていきましょう。
必要物品
雨樋の掃除には、以下の物品が必要です。
・軍手
・トング
・長めのほうき
・ホース
・ワイヤー付きパイプクリーナー
・脚立
・ゴミ袋
上記はホームセンターや100均などで手に入ります。また、雨樋の掃除は汚れる可能性が高いので、汚れても良い格好で掃除を行いましょう。
下から掃除する場合
脚立などを使わず下から掃除する場合は、垂直方向に取り付けられた「縦樋」と呼ばれる部分の掃除が可能です。
長めのほうきやトングを使ってパイプに詰まったゴミをかき出し、縦樋を軽く叩いてゴミを落とします。ゴミが取れたら縦樋にホースで水を流してみましょう。
水の流れが悪い場合は、ワイヤー付きのパイプクリーナーを入れて、詰まりを取ります。縦樋に詰まっていたゴミや汚れが流れ落ちてパイプの中がきれいになり、水の流れがスムーズになるでしょう。
高いところまで掃除する場合
屋根と水平方向に付いている雨樋を掃除する場合には、脚立を使って高いところから掃除しなければなりません。脚立を使う場合は必ず2人で行い、ひとりは脚立を支えるようにしましょう。
脚立に上っている方はトングで雨樋のゴミを取り、水が集まる集水器部分のゴミも取り除きます。
ホースを使って集水器に水を流し、流れが悪い場合はワイヤー付きのパイプクリーナーを上から入れて縦樋の下から引っ張り、詰まりを取りましょう。
雨樋の掃除の頻度
雨樋の掃除は、半年に一度行うのが理想です。春の終わりと秋の終わり頃にそれぞれ一回ずつ掃除するのが望ましいでしょう。
特に秋頃は落ち葉の量が増えて雨樋に溜まり、詰まりの原因になる可能性が高くなります。
鳥が運んできた木の実やツバメの巣などの動物的要因で、雨樋が詰まってしまうこともあります。鳥が巣を作ってしまった場合には、駆除業者に連絡をして対処してもらいましょう。
雨樋の状況を確認する意味でも、半年に一度の掃除がおすすめです。
雨樋の掃除をしないとどうなる?
掃除をしないと雨樋が詰まり、水浸しや騒音、外壁の汚れや傷、シロアリが発生するといったトラブルの原因につながります。
ここでは雨樋の掃除をしなかった場合のトラブルについて、詳しく見ていきましょう。
雨樋が詰まり水浸しや騒音の原因になる
砂や落ち葉によって雨樋が詰まると、雨水があふれて家の周りが水浸しになってしまう恐れがあります。
周辺に公園や大きな樹木がある場合、秋から冬にかけて落ち葉が溜まりやすいため掃除が必須です。また、水があふれるとポタポタと水が垂れる音がして騒音の原因になります。
水があふれるのを防ぐには、雨樋を詰まらせないよう掃除が不可欠です。
外壁の汚れや傷の原因になる
雨樋が詰まり水があふれてしまうことによって外壁に水がかかり、汚れや傷の原因になります。外壁が傷んでしまった場合、修理が必要になり、高額な費用がかかってしまいます。
また、家が隣接している場合、水がはねて隣人の住宅にも被害が及ぶケースもあるため注意が必要です。
外壁修理は状態によっては100万円以上かかる場合もあります。外壁に水がかからないよう、雨樋を掃除しましょう。
シロアリが発生する原因になる
雨樋が詰まり雨水が垂れ流しになると、住宅の床下の湿度が上がるため、シロアリが発生しやすい環境になります。
シロアリは木材を好み住宅の柱なども食べてしまうため、放置しておくと家の基礎部分の耐久性が下がり、最悪の場合住めなくなってしまうでしょう。
シロアリの被害に遭わないようにするためにも、雨樋の詰まりによる雨水の垂れ流しを防ぐことが重要です。
雨樋の掃除は半年に一度!2階建て以上の場合は業者に依頼しよう
雨樋の掃除は1階部分であれば、自力で掃除も可能です。しかし、脚立に乗って作業する場合には、転倒のリスクを避けるため2人以上で行ってください。
2階建て以上の雨樋部分は、業者に依頼するのがおすすめです。雨樋は落ち葉や砂などが溜まり、詰まりやすいため、秋の終わり頃と春の終わり頃に掃除をするのが望ましいでしょう。
ぜひ、半年に一度は雨樋の掃除を行い、大事な住宅を守っていきましょう。