家を建てる際にできる窓の防犯対策|自分でできる対策法5つ

コラム

戸建てに住む際に重視したいのが窓の防犯対策です。警視庁の「令和4年中の侵入窃盗の侵入手口」のデータによると、戸建て住宅における侵入窃盗被害の約50%以上が窓からの侵入であるとわかっています。

被害を防ぐためには、犯人が侵入を諦めさせる窓にするのがポイントです。今回は防犯対策するべき窓の特徴や、家を建てる際に自分でできる窓の防犯対策を紹介します。

防犯対策するべき窓の特徴2つ

侵入されやすい窓には特徴があります。まずは、防犯対策するべき窓の特徴をチェックしていきましょう。 

1階の窓
1階の窓は侵入されやすい窓のひとつです。中でも死角になる場所にある窓は、最も狙われやすい窓といえます。

例えば外壁で見えにくくなっていたり、背の高い草木や物置などで隠れていたりする窓は注意が必要です。

また、エアコンの室外機や自転車など、窓の下に踏み台になるものが置いてある場合や、格子がない窓も狙われやすいので注意しましょう。

掃き出し窓
掃き出し窓とは、リビングから庭やバルコニーにつながる、引き戸式の大きな窓のことです。

窓の底辺部分が床まであり、人がスムーズに通れるため出入りしやすい特徴があります。その分、侵入されやすい窓でもあるわけです。

掃き出し窓は災害時の避難経路として役立ち、光をたっぷり取り入れられるなどのメリットがありますが、防犯対策は不可欠です。

窓から侵入する3つの手口

「窓には鍵が付いているから大丈夫」と思うかもしれません。しかし一般的な窓の鍵は「締め金具(クレセント錠)」と呼ばれるもので、サッシに付いている金具に引っ掛けているだけで鍵の機能は果たしていません。

犯人はそこを狙ってガラスを破り、締め金具を回して侵入してくるのです。ガラスの破り方には以下の3つの手口があります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

焼き破り
焼き破りとは、ガスバーナーの熱を利用して窓ガラスを割る手口です。ガスバーナーで熱したガラスに水や冷却スプレーをかけると、急な温度変化によって約10秒でガラスがひび割れます。

ガラスが割れたときに音が出ず、特殊な技術も必要ないことから、近年増加傾向にある侵入手口です。

こじ破り
こじ破りとは、サッシと窓ガラスの間にマイナスドライバーを差し込んでガラスを割る方法です。3箇所ほど同じようにドライバーを差し込むと、簡単に穴が開いてしまいます。そこから手を入れてクレセント錠を開けるのです。

焼き破り同様に約10秒で割れるため、使われることが多い傾向にあります。

突き破り
突き破りとは、アイスピックを用いてガラスに小さな穴を開け、クレセント錠のレバーを突き倒して窓を開ける手口です。

クレセント錠が付いている付近にアイスピックが通るほどの穴を開ければ良いため、窓ガラスが割れる面積が少なく、大きな音もしません。

自分でできる窓の防犯対策法5つ

3つの手口を見てきましたが、共通していえるのは「大きな音を出さずに時短で簡単にガラスが割れる」あるいは「窓が開けられる」という点です。これらの手口を防ぐには「割りにくく開けにくい窓ガラスにするための対策」が重要です。

ここからは、自分でできる窓の防犯対策を5つ紹介します!

防犯フィルムを貼る
窓ガラスに防犯フィルムを貼ることで、ガラスの強度が上がり割れにくくなります。ホームセンターなどで購入でき、簡単に貼れるのもメリットです。

ただしフィルムの種類によってはそこまで効果が得られないものもあるため、注意しましょう。

防犯フィルムを選ぶ際には、防犯性能が高いことを表す「CPマーク」が付いた商品を選ぶのがおすすめです。

複層ガラスにする
複層ガラスとは、2枚のガラスの間に空気を注入し、二重構造にするガラスを指します。

窓を複層ガラスにするとガラス1枚に比べて割れにくくなるため、ガラス破りに時間がかかります。それによって、犯人が侵入を諦めやすくなり、空き巣に狙われにくくなる効果が期待できるでしょう。

補助錠を設置する
窓に付属している鍵とは別に、後から補助錠を付ける方法も、窓の防犯性を高められます。

犯人は鍵周辺のガラスを割らなければ窓が開けられないため、鍵の数が多いほど手間がかかり、侵入が困難になるのです。

補助錠は上の方に設置するなど、鍵の場所を離すとより時間がとられるため効果的です。

暗証番号付きの鍵に変える
窓の鍵自体を暗証番号付きの鍵に変えるといった方法もあります。

前述したように一般的な窓の鍵は引っ掛けるだけの「締め金具」であるため、ガラスが割られた際にすぐに開けられてしまいます。

しかし、暗証番号付きの鍵に変えてしまえば、手が届いたとしても番号が揃わない限り開けられないため安心です。

センサーライトを設置する
人や動物などに反応するセンサーライトを設置するという防犯対策もあります。

人の熱に反応して点灯するため、庭やバルコニーなどにつながる掃き出し窓からの侵入や、夜間の侵入対策に効果的です。

急に明かりが灯ることで犯人は焦り、そのまま逃げる可能性も高いといえるでしょう。すぐ消えてしまっては意味がないため、点灯時間を調整できるものがおすすめです。

窓の防犯対策を万全にして安心・安全な暮らしを手に入れよう

戸建て住宅で特に防犯対策するべき窓は、1階部分と掃き出し窓です。侵入しにくい窓にするためには、ガラス破りを防ぐ対策が重要になります。

今回紹介した対策以外にも、防犯アラームを設置するなどの方法もあります。

これから家を建てる人も、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。窓の防犯対策を万全にして、安心・安全な暮らしを手に入れましょう。

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