【実例あり】3階建ての間取り|メリット・デメリットを解説

コラム

3階建ては2階建てよりも床面積が広いため、間取りの自由度が高め。その反面、各スペースを3フロアのどこに配置すれば良いか迷ってしまうこともあるでしょう。

本記事では3階建てのメリット・デメリットを始め、間取りの実例と失敗を防ぐポイントを紹介します。

3階建てのメリット4つ

3階建て住宅には「採光・眺望」「部屋数の確保」「間取りの幅」「水害対策」といったメリットがあります。どのような利点があるのかチェックしていきましょう。

1. 採光・眺望に期待できる
3階建て住宅は高さがあるため、採光や眺望に期待できます。住宅が密集している地域の場合、2階までは日当たりが良くなくても、3階であれば太陽光が差し込むでしょう。

また、周囲に背の高い建物がなければ、3階の部屋やベランダから町の様子を見渡せます。

2. 狭い土地でも部屋数を確保できる
3階建ては2階建てよりも床面積が広いので、ある程度の部屋数を確保できます。3階建て住宅は「広い土地を用意できない」「都心や地価の高いエリアに住みたい」といった人の強い味方です。

3. 間取りの幅が広がる
3フロアある分、間取りの自由度が高いのも3階建て住宅のメリットです。家族構成や希望に合わせて間取りを決められます。

<例>
・1階にビルドインガレージや店舗を設ける
・趣味の部屋や仕事部屋、書斎を設ける
・2階には親世帯、3階には子ども世帯が住む

4. 水害対策になる
台風や大雨で近くの川が氾濫しそうなとき、3階建て住宅であれば3階部分に避難することが可能です。メインとなる居住空間を2階・3階にしておけば、床上浸水したとしても被害を最小限に抑えられるでしょう。

3階建てのデメリット4つ

3階建てには「コスト」「移動の負担」「温度差」「揺れ」といったデメリットも存在します。後悔しないよう、あらかじめ確認しておきましょう。

1. 建築コストが高くなりやすい
3階建ては、2階建てよりも建築コストが高くなりやすい傾向にあります。主な理由は「法律」と「地盤」の2つです。

<法律>
3階建て住宅は構造計算が必要と、建築基準法によって定められています。構造計算とは、建物の安全面・機能面に問題がないか確認する計算のこと。坪数などによって異なりますが、数十万円程度の費用が発生します。

<地盤>
3階建ては重さがあるため地盤に負荷がかかります。地盤調査を行った結果、強度が足りていないことが分かれば改良工事が必要です。改良工事の費用は方法によって異なり、数十万円~200万円ほどと幅があります。

2. 上下の移動が負担になりやすい
3階建ては2階建てよりも階段を使った移動が増えます。家を建てたときは問題なくても、年を重ねると足腰が弱り、上下の移動が負担になることもあるでしょう。あらかじめ、将来のことを考えた間取りにしておくと安心です。

3. 建物内で温度差が生じる
フロア間で温度差が生じるのも、3階建てのデメリットの一つ。特に暖かい空気は上に昇る性質があるため、3階は暖かくても1階は冷え込んでしまうことも。断熱材や全館空調を取り入れる、シーリングファンを設置するといった対策が必要です。

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4. 建物が揺れやすい
縦長な分、3階建ては揺れやすい性質を持ちます。強風や地震、大型トラックの振動などによって揺れるたび、不安な気持ちになるかもしれません。家を建てる際は、耐震性も意識したいところです。

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3階建間取りの実例・プラン集

3階建て住宅の間取りに迷ったときは実例が参考になります。特徴の異なる2つの間取りを紹介します。

居住スペースを分けた間取り

1階にビルドインガレージと洋室、2階にリビング・ダイニング・キッチン、3階に2つの洋室を設けた間取りです。

1階から3階まで全フロアに洋室があるため、家族が多くても居住スペースを分けられます。食卓を囲む2階を中心に、家族みんなが思い思いに過ごせる間取りです。

サービスルームを設けた間取り

こちらの間取りでは1階にサービスルームを設けています。サービスルームは居室ではなく、納戸のような空間です。車やバイクのパーツを保管したり、趣味のスペースにしたり、幅広い使い方ができます。

2階はリビング・ダイニング・キッチンと水回りのみ、3階は洋室が2つと、生活空間をきっちり分けた間取りです。

3階建ての間取りで失敗しないポイント

3階建ては間取りの自由度が高いとはいえ、深く考えずに決めると住みにくさを感じることも。事前に知っておきたい3つのポイントを紹介します。

動線の良い間取りを考える
3階建ての間取りを考えるときは、実際の生活を想像してみましょう。例えば、洗濯場が1階でバルコニーが3階、キッチンが1階でリビングが3階のように、1つの家事で上下の移動が発生すると体にも時間的にも負担がかかります。

なるべく縦に移動しないで済む家事動線の間取りにすると、年を重ねても快適に暮らせるでしょう。

階段の位置を意識する
間取りは部屋の配置だけではなく、階段の位置も重要なポイントです。部屋数が多くても、なるべく家族で顔を合わせたいのであれば、リビング階段がおすすめです。

反対に家族のプライバシーを重視したい場合は、廊下に階段を配置すると良いでしょう。家族の帰宅後の行動や、過ごし方の希望を踏まえて考えてみてはいかがでしょうか。

ハウスメーカーに相談する
間取りに迷ったら、ハウスメーカーに相談すると的確なアドバイスをもらえます。希望や質問、困っていることなど、些細なことでも相談してみましょう。

3階建て住宅の間取りを考えてみよう

3階建て住宅は間取りの自由度が高く、家族構成やライフスタイルに合わせたプランニングが可能です。ただ上下の移動が多くなりやすいため、家事動線や将来のことも踏まえて考えることを忘れずに。

家族が暮らしやすい間取りを具体的に考えて、おしゃれな家づくりの第一歩を踏み出してみませんか?

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