川口市の住みやすさを解説|治安・周辺施設・子育て環境

コラム

川口市は都内へのアクセスが良く、住民数に対して待機児童数が少ないなど、住みやすさから人気が高まっている街です。

2020年には「本当に住みやすい街ランキング」で4位にランクイン。2021年に1位を獲得し、ランキング上位の常連になりました。

今回は川口市の人口や治安、アクセス、周辺施設、子育て環境に着目して住みやすさを解説します。

川口市の基本情報||人口・住民の特徴

川口市は埼玉県の南端に位置し、さいたま市や越谷市などの人気ある市と隣接しています。同市の南には荒川が流れ、橋を越えれば東京都という立地の良さが魅力的。その住みやすさから、川口市の人口は埼玉県内でトップレベルです。

まずは川口市の人口と、住民の特徴から見ていきましょう。

【総人口】埼玉県内で2番目の多さ
川口市の総人口と世帯数は次の通りです。

<2022年1月1日時点>
・総人口: 605,545(日本人・外国人の合計)
・世帯数:295,628

また、埼玉県による「令和2年国勢調査速報」(※)を見てみると、1979年から2020年の40年間で、川口市の人口は43.68%、世帯数は113.11%も増加しています。2018年には、人口が60万人を突破。川口市の総人口・人口増加数は、埼玉県内でさいたま市に次ぐ2位となっています。

※埼玉県「令和2年国勢調査速報結果」
https://www.pref.saitama.lg.jp/

【特徴】外国人が増加中
川口市は、市内在住の外国人が増加傾向にあります。東日本大震災があった2012年以降、外国人の増加が顕著になりました。

<市内に住む外国人の人口>
・2012年: 21,578人
・2022年:38,090人

川口市が2022年3月に発表した「第2期川口市まち・ひと・しごと創生 人口ビジョン」(※)によると、同市の総人口は長年、死亡数よりも出生数が上回る状況が続いていたそうです。しかし、少子化の波が押し寄せたことでその差は縮まっていき、2017年には死亡率が上回るように。

一方、外国人は平成から令和まで死亡数がほぼ横ばいなのに対して、出生数が急増している状況です。

ここで、川口市の総人口における社会増をもとに、具体的な数値を見てみましょう。2019年度の社会増は4,092人でした。同年の外国人の社会増は2,341人です。つまり、総人口における社会増の57.2%を外国人が占めていることになります。

なお、川口市では日本人の転入率は減少しているのに対し、外国人の転入率は増加傾向にあります。

※川口市「第2期川口市まち・ひと・しごと創生 人口ビジョン」
https://www.city.kawaguchi.lg.jp/

【住民】単独・核家族世帯が多い
<家族類型>
2015年時点のデータ(※)を見てみると、川口市民は単独世帯(一人暮らし)が最も多くなっています。2番目に多いのは夫婦+子どもの世帯で、3番目は夫婦のみの世帯です。

2000年・2005年までは、夫婦+子どもの世帯が1位、夫婦のみの世帯が2位、単独世帯が3位という順番でしたが、それ以降は単独世帯が急増しています。

<平均年齢>
川口市民の平均年齢は45.33歳です(2022年1月1日時点)。男女別では男性44.23歳、女性46.45歳と、女性の方が2歳ほど長くなっています。

※川口市「第2期川口市まち・ひと・しごと創生 人口ビジョン」
https://www.city.kawaguchi.lg.jp/

川口市の住みやすさ|治安

治安の良さは、住むエリアを決める上で重要なポイントです。川口市と聞くと、治安が悪いイメージを抱いている人も多いかもしれません。しかし、同市の治安は改善されつつあり、「安心して住める」という声も多く聞かれます。

ここでは川口市の犯罪発生数から見る治安と、住む前に知っておきたいことを紹介します。

犯罪発生数は減少傾向にある
川口市の犯罪発生数は年々減少しています。2004年に16,314件だった市内の刑法犯認知件数(※1)は、2014年には6,406件と1万件近くも減少。その後も減少が続き、2021年には3,501件まで減っています。

また、埼玉県警察が発表している犯罪発生率(※2)からも、川口市の治安が良くなっていることが分かります。2020年の犯罪発生率は6.9%、県内でワースト10位でした。2021年は5.9%と減少し、ワースト15位まで改善されています。

このように、近年では「川口市は治安が良くない」というイメージが払しょくされつつあります。

※1:川口市「川口市・埼玉県・全国 刑法犯認知件数」
https://www.city.kawaguchi.lg.jp/

※2:埼玉県警察「市区町村別認知件数・犯罪率(令和3年中)・確定値」
https://www.police.pref.saitama.lg.jp/

公営ギャンブル場がある
川口市には公営ギャンブル場の「川口オートレース場」があり、西川口駅からは無料バスが出ています。

また、隣の戸田市には「戸田ボートレース場」があるため、川口市はギャンブル好きの人が集まりやすいと考えられます。もちろん、“ギャンブル=治安が悪い”とは言えませんが、人によっては街の雰囲気が気になる、子どもが心配になる、なんてこともあるかもしれません。

川口市の住みやすさ|アクセス

川口市内には、JR京浜東北線と武蔵野線、埼玉高速鉄道線が通っています。このうち、川口駅で利用できるのは京浜東北線のみです。京浜東北線は埼玉県と東京都を結ぶ路線ですので、川口駅からは都内まで乗り換えなしで行くことができます。

ここでは川口駅からの電車でのアクセス方法と、市内を走るバスについて紹介します。

埼玉県内の主要駅までのアクセス
川口駅から埼玉県内の主要駅まで、所要時間とアクセス方法は次の通りです。

<川口駅から埼玉県内主要駅までのアクセス>
・大宮駅:約20分(JR京浜東北線で乗り換えなし)
・南越谷駅:約30分(JR京浜東北線→南浦和駅で武蔵野線に乗り換え→南越谷駅)
・川越駅:約50分(JR京浜東北線→大宮駅で川越線に乗り換え→川越駅)
・所沢駅:約50分(JR京浜東北線→南浦和駅で武蔵野線に乗り換え→新秋津駅で西武池袋線に乗り換え→所沢駅)

都内の主要駅までのアクセス
川口駅から都内までは京浜東北線で1本ですが、必要に応じて乗り換えれば、各主要駅までも30分~1時間以内で到着できます。

<川口駅から都内主要駅までのアクセス>
・池袋駅:約25分(JR京浜東北線→赤羽駅で埼京線に乗り換え→池袋駅)
・新宿駅:約30分(JR京浜東北線→赤羽駅で埼京線に乗り換え→新宿駅)
・東京駅:約30分(JR京浜東北線で乗り換えなし)
・新橋駅:約35分(JR京浜東北線で乗り換えなし)
・渋谷駅:約40分(JR京浜東北線→赤羽駅で湘南新宿ラインに乗り換え→渋谷駅)
・品川駅:約45分(JR京浜東北線で乗り換えなし)

ただし、京浜東北線が遅延すると他の路線を利用できないため、電車以外の移動手段を考える必要があります。

バスも豊富で便利
川口駅は4つの路線バスに加え、市が運営するコミュニティバス「みんななかまバス」も走っているため、市内へのアクセスも便利です。

「みんななかまバス」は、公共施設や病院などを結ぶ6つのルートがあります。運賃が大人でも100円と、利用しやすいのも人気の理由です。

<運賃>
・大人(中学生以上):100円
・小学生、障がい者(大人):50円
・障がい者(小学生):30円
・未就学児:無料

川口市の住みやすさ|周辺施設

買い物をするお店や飲食店の豊富さも、住みやすさの指標となります。ここでは、川口駅周辺のショッピング施設やスーパー、飲食店について紹介します。

【ショッピング施設】2023年に商業施設がオープン予定
川口駅の東口周辺には、ショッピング施設が複数あります。

<東口にあるショッピング施設>
・かわぐちキャスティ(東口出てすぐ)
・川口キュポラ(東口出てすぐ)
・樹モール(東口より徒歩約5分)
・アリオ川口(東口より徒歩約10分)

以前、東口には「そごう 川口店」がありましたが、2021年2月に閉店しています。

「樹モール」こと川口銀座商店街は再開発中です。2023年には29階建ての高層マンションが建設中で、1~3階には商業施設が出店予定となっています。今後、川口駅周辺はますます便利になりそうです。

【スーパー】駅周辺に多数、24時間営業もあり
川口駅周辺は、ショッピング施設に加えてスーパーも豊富です。

<川口駅周辺にある主なスーパー>
・マルエツ川口キュポラ店(川口キュポラ1階)
・西友川口本町店(東口より徒歩約4分)
・コモディイイダ 川口リプレ店(西口より徒歩約1分)
・オーケー川口店(西口より徒歩約5分)

駅から徒歩10分圏内には、スーパーが10店舗ほどあります。このうち「西友川口本町店」は24時間営業ですので、急な買い物があっても安心です。

【飲食店】カフェから居酒屋まで幅広い
川口駅周辺にはファストフードからレストラン、居酒屋まで、数々の飲食店が軒を連ねています。路面店の他、ショッピング施設内にもあるため、どこにいても食べるところには困らなさそうですね。

なお川口駅周辺の飲食店は、駐車場完備または提携のお店が多いので、車移動の人にも適しているでしょう。

川口市の住みやすさ|子育て環境

子どもがいる家庭が引っ越しを検討する際は、子育て環境もチェックしたいところ。そこで続いては、川口市の保育園・幼稚園や学校、公園、図書館について紹介します。

保育園・幼稚園・学校について
川口市内には、200ヵ所ほどの認可保育所・認定こども園・地域型保育事業所があります。私立幼稚園では、長時間預かり保育を実施。夏休みなどの長期休暇も利用できるため、共働き世帯でも安心です。

2022年4月1日現在の待機児童数は、19人です。前年比11人減と、川口市内の待機児童数は減少傾向にあります。

なお、市内には公立小学校が50校以上、中学校が20校以上あります。

公園・図書館について
<公園>
川口市内には30以上の公園があるため、子どもの遊び場には困らないでしょう。特に人気なのは、西口から出てすぐの場所にある「川口西公園」です。“リリアパーク”と呼ばれる同公園は、芝生公園や広場、遊具、水遊び場などがあり、子どもと一緒に1日遊べます。

<図書館>
川口市立図書館は、分室と移動図書館を含めて10ヵ所です。中央図書館は、駅前にあるショッピング施設「川口キュポラ」の本館棟5・6階に入っているため、買い物前後に立ち寄れます。

川口市の住みやすさ|行政対策

川口市は災害時の見舞金・支援金や、出産・子育てに関わるサポートなど、行政対策にも注力しています。それぞれ詳しく見ていきましょう。

災害時の見舞金・支援金サポート
川口市は、被災時のサポートを複数用意しています。

(1)災害見舞金の支給
<対象>
・災害によって住宅が焼失または損壊した時
・水害によって床上浸水をした時
<内容>
災害見舞金の支給(市の被害調査に基づく)

(2)被災者生活再建支援法に基づく支援金の支給
<対象>
・大規模災害の発生により住宅が全壊した、または大規模な半壊をしたことで、生活基盤に著しい被害を受けた時
<内容>
支援金の支給(被災者生活再建支援法に基づく)

(3)埼玉県・市町村被災者安心支援制度に基づく支援金の支給
<対象>
・災害によって住宅が全壊、または大規模半壊をしたが、被災者生活再建支援制度の要
件を満たしていない時
<内容>
支援金の支給(埼玉県・市町村被災者安心支援制度に基づく)

災害は突然訪れます。川口市のように、万が一の時のサポートがあると安心して住めるのではないでしょうか。

出産・子育てに関わるお金のサポート
川口市は、出産や子育てに関わるサポートも充実しています。

(1)出産育児一時金
<対象>
・国民健康保険の加入者が出産した時
<内容>
出生児一人につき最大42万円の支給

(2)誕生記念品
<対象>
・川口市に住民票のある人が子どもを出産した時
<内容>
誕生記念品の引換券の交付

(3)赤ちゃんにっこり応援事業
<対象>
・1歳未満の子どもを持つ保護者
※子どもの出生日または転入日から、原則30日以内に申請が必要
<内容>
・第1子・第2子:1万円支給
・第3子以降:2万円支給
※乳児1人1回に限り

(4)パパ・ママ応援ショップ事業
<対象>
・18歳までの子ども、妊娠中の女性がいる世帯
<内容>
優待カードまたはアプリの画面を提示で、商品割引などのサービスを利用可能

なお、各制度について詳しくは川口市のホームページでご確認ください。

川口市は治安の改善によって住みやすさが向上している

以前は「治安があまり良くないのでは」というイメージを抱かれがちだった川口市。犯罪発生数の減少傾向が続くなど、現在は治安の改善によって住みやすさが向上しているようです。

川口駅前にはショッピング施設や飲食店、公園などがあるので、駅前だけで用事が済んでしまうかもしれませんね。電車でお出かけする場合も30分~1時間ほどで各主要駅まで行けるため、快適に行動できるでしょう。

引っ越しや家の購入を検討している人は、ぜひ川口市も候補に入れてみてはいかがでしょうか。

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