ベランダとバルコニーの違いは?屋上と庭のどっちが便利なの?住宅購入前のギモンを解決!
住宅を手に入れるという目標を持ったら、今まで何となく理解していたつもりのことが改めて気になりだしたりしますよね。
今回は、わかっているようでわかりにくい『ベランダ』と『バルコニー』の違いや、『庭のある家』と『屋上のある家』のメリットを比較してみましたので、住宅購入前の小さな疑問の解消にお役立てください。
庭のある家にはどんなメリットとデメリットがある?
家を手に入れるとしたら、庭でできることが広がるため、『庭付き一戸建て』に憧れる人も多いですよね。
最近は、住まいの形もさまざまになっていて、坪庭や中庭など工夫を凝らしたものも増えています。
でもなぜそんなに庭にこだわるのでしょう、庭とはどんな意味を持つものなのでしょうか?
国語辞典には「屋敷内に、草木を植えたり池などを設けたりした所」と具体的な使われ方が書かれています。
今風の言い方にすれば、「敷地内でガーデニングができますよ」ということですね。確かに、庭のある家のメリットと言える使い方です。
では、庭のある家のメリットとデメリットをもう少し詳しく見てみましょう。
【庭がある家のメリットとは】
1.好きな植物を植えられる
マンションなど集合住宅でもガーデニングを趣味にする人は多いですよね。
庭があれば、大きめの樹木も植えられてより多くの種類の草花を楽しめますし、家庭菜園を作ることもできます。無農薬にこだわったり、お子さんのいる家庭では野菜や果物の旬を教えたり、食育の体験をさせてあげることもできますね。
2.子どもやペットの遊び場になる
土に触れられる環境は子どもの免疫力もアップすると言われていますし、敷地内なら遊具やプールを設置して、子どもやペットを安心して遊ばせられます。
3.洗濯物を干せる
干し場が狭いと何度も洗濯をしなければいけませんが、広いスペースがあると、1度にたくさんの洗濯物が干せます。また、布団や毛布、シーツなども干しやすくなりますので、乾燥機の使用が減れば電気代の節約にもつながりますよ。
4.庭でバーベキューができる
家族以外にも友人たちを集めて、アウトドア料理や流行りのグランピングを楽しむことができます。
5.明かりや景観を取り込める
前庭・中庭の区別なく、庭がある部分は広い空間ということで光(明かり)や風を取り込むことができます。住宅密集度の高い地域では、隣家と近い場合も庭があることで光や風を遮られずに済む場合がありますね。
【庭のある家のデメリットとは】
では、次に庭があることでどんなデメリットがあるのか見てみましょう。
1.手入れが大変
植えてある草花の手入れはもちろん、庭木や芝生を植えている場合は定期的な庭木の剪定や芝の手入れも必要ですし、夏場の雑草取りはまめに行わないと大変な作業になります。
2.虫が来る
外である庭にはいろいろな生き物が生息できる環境が整っています。植物の手入れや家のメンテナンスをするときには、害虫の発生にも気をつける必要がありますね。
3.安全対策が必要
一般的に、「空き巣」の被害はマンションよりも庭付き住宅に多いと言われています。おしゃれなオープン外構で塀のない作りの家も増えていますが、防犯設備を整える必要やプライバシーを守る工夫が必要になります。
4.価格が上がる
庭がある家は敷地が広くなる分、同じくらいの建物の大きさで庭のない家より販売価格が高くなりがちで、予算によっては庭を優先するために郊外への引っ越しの検討が必要な場合もあります。
庭があることによる自然が近い暮らしにはメリットも大きいですが、デメリットの内容にも納得するものがありますね。
ベランダ、バルコニー、ルーフバルコニーの違いとは?
マンションの広告や住宅販売で、家の間取りが掛かれた見取り図を見ていると、窓の外側に広がる部分に『ベランダ』と書かれているものや、同じような間取りでも『バルコニー』と書かれているものがありますよね。
何となく分かっているつもりでいても、具体的な違いの説明ができない人も多いのではないでしょうか?
また、似たような言葉で『ルーフバルコニー』もありますが、これらにはどんな違いがあるのでしょう。
ベランダとバルコニーともに、建物から外にせり出した空間であり、人が歩けるスペースということは同じですが、建物からせり出した空間が屋根やひさしに覆われているなら、どの階に合っても『ベランダ』です。
一方、建物からせり出した部分が2階以上に位置し、屋根やひさしで覆われていない、そして必ず手すりがついていなければならないものが『バルコニー』です。
『ベランダ』と『バルコニー』の違いは、どの階に位置するのか、屋根に覆われているのか、手すりがあるか、という点で見比べるとわかりやすいですね。
『ルーフバルコニー』については最もわかりやすいかもしれません。
ベランダや普通のバルコニーのように建物からせり出した形ではなく、階下の屋根にあたる部分を利用したバルコニーのことで、比較的広くスペースを取っている場合が多いですね。『屋上』とは、ほとんどこのルーフバルコニーを指しています。
なお、家を建てる際に、敷地に対しどれくらい広い床面積の家が建てられるかという割合を示す容積率が、土地によって定められていますが、ルーフバルコニーは外扱いになるため一般的に容積率の算定に影響しないと考えられます。
また、ベランダやバルコニーに関しては、外壁の中心から手すりまでの距離が2m以下なら床面積の対象になりませんので、ベランダ・バルコニー・ルーフバルコニーを上手く利用することで、限られた広さの土地をより有効に使えることになりますね。
おしゃれなルーフトップ、屋上のある家のメリットとは!?
屋上は、ビルや住宅など建物の屋根にあたる最上部を平面にした場所で、開放的な雰囲気のルーフトップバーや戸建て住宅ではアウトドアリビングに利用できたりしますね。
屋上には、洗濯物を干せたり、遊び場に使えたり、バーベキューなどのレジャーを楽しめたりする点など庭付きの家と同様のメリットがあるのですが、屋上ならではという点ではさらに以下のようなメリットが挙げられます。
1.開放的な眺望を手に入れられる
屋上があると、より高い場所から風景を見ることができます。場所によっては、遠方の山々や花火大会の花火のように地面の高さ(グランドライン)ではなかなか見られない特別な眺めを、屋上リビングでくつろぎながら楽しめることもあるでしょう。
2.メンテナンスがしやすい
屋根に不具合があっても登って調べるのは容易ではありませんが、屋上であれば簡単に上がることができます。また、それ以前に、一般の住宅で屋根に上る機会はほとんどなく破損や不具合に気づきにくいですが、屋上に上がる機会は比較的多いので、被害が大きくなる前に気づけるパターンも多いようですよ。
3.災害時に避難できる
台風や大雨により河川の氾濫した場合、2階へ避難することもできますが、屋上があるとより高い位置へ避難できます。
何が必要で何が不要なのかを具体的に知る
何となく区別してきたベランダとバルコニーの違いも、これからは屋根や階数など特定の個所を見ることで簡単に見分けられるようになりますね。
庭か屋上どちらが良いのかは、それぞれの良さがあってすぐに結論を出すのは難しいでしょう。
趣味やライフスタイル、立地などの条件と照らし合わせたり、今後も見つかる小さな疑問を解決したりしながら、じっくりと取り組んで満足のいく家選びをしてください。