ZEH補助金制度とは?4つの区分とそれぞれの申請条件について解説

コラム

ZEH補助金とは、国が定めた要件を満たした住宅の購入時に使用できる制度のこと。住宅の種類によって4つの区分があり、それぞれ要件は異なります。

「申請を考えていたのに補助金をもらえない…」とならないよう、事前に内容を把握しておきましょう。今回はZEH補助金制度の概要や区分ごとの申請条件、併用できる制度などを紹介します。

そもそも「ZEH」とは?該当する住宅について

ZEHは世界的に注目を集めていて、日本でも普及が進められています。補助金制度を利用するために、まずはZEHに関する理解を深めておきましょう。

ZEHは国の基準を満たした住宅
ZEH(ゼッチ)は「net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」の略語です。「ゼロ・エネルギー・ハウス」とあるように、1年間のエネルギー収支を限りなくゼロに近づけられる住宅を意味します。

エネルギー収支をゼロにする方法は住宅の構造などによって異なりますが、断熱性を高めて消費量を抑え、太陽光発電や燃料電池の利用によってエネルギーをつくり出すのが一般的です。

ZEHに関しては経済産業省が定義付けしており、住宅の省エネ性能によって「ZEH」「Nearly ZEH」「ZEH Oriented」と、3つの種類に分けられています。

『ZEH』(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)
外皮の高断熱化及び高効率な省エネルギー設備を備え、再生可能エネルギー等により年間の一次エネルギー消費量が正味ゼロまたはマイナスの住宅

Nearly ZEH(ニアリー・ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)
『ZEH』を見据えた先進住宅として、外皮の高断熱化及び高効率な省エネルギー設備を備え、再生可能エネルギー等により年間の一次エネルギー消費量をゼロに近づけた住宅

ZEH Oriented (ゼロ・エネルギー・ハウス指向型住宅)
『ZEH』を指向した先進的な住宅として、外皮の高断熱化及び高効率な省エネルギー設備を備えた住宅(都市部狭小地※に建築された住宅に限る)

※引用元:経済産業省「ZEHの定義(改定版)」

国がZEH住宅を推奨する背景
ZEHは、地球環境やエネルギー保全などの観点から世界的に推奨されています。日本がZEHの普及に注力し始めたのは2014年のことです。

同年4月に閣議決定された「エネルギー基本計画」において、以下の目標が設定されました。

– 2020年までに、標準的な新築住宅でZEHを実現
– 2030年までに、新築住宅の平均でZEHを実現

※引用元:経済産業省「ZEH普及に向けて〜これからの施策展開〜」

なお、ZEHにいち早く注目したのはイギリスやアメリカなどの他国です。2006年にはイギリス政府が、2008年にはアメリカ政府が「すべての新築住宅のZEH化を目指す」と目標を掲げました。

ZEH補助金制度│対象者・要件・区分について

ZEH補助金制度は、2023年以降も継続が予定されています。しかし、ZET住宅なら何でも対象というわけではありません。対象者・要件・区分が定義付けられています。

対象者
ZEH補助金制度は、中古住宅の購入には利用できません。次の2パターンのうち、どちらかに該当する人が対象です。

1. 新たにZEH住宅を建てる人
2. 新築の建売ZEH住宅を購入する人

要件
ZEH補助金制度の利用には、住宅の購入先や購入後の居住状況も深く関わっていて、次の要件を両方クリアしている必要があります。

1. 申請者(所有者)が常時居住すること
2. 登録されたZEHビルダー、またはプランナーが設計・建築、または販売したZEH住宅であること

区分
ZEH補助金制度には4つの区分があり、購入する住宅の省エネ性能によって該当するものが異なります。

1. ZEH
2. ZEH+
3. 次世代ZEH+
4. 次世代HEMS

制度の区分や補助金額、条件の詳細は次の章で紹介します。

ZEH補助金制度│区分ごとの補助金額・条件について

ZEH補助金制度は、区分ごとに補助金額や条件が異なります。なお、制度の中にはマンション向けもありますが、今回は新築一戸建ての購入時に利用できるものを紹介します。

①ZEH
<補助事業の名称>
戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)化等支援事業(環境省)

<補助額>
・定額55万円/戸

<対象>
・注文・建売住宅におけるZEH

<主な要件>
・ZEHビルダー/プランナーが設計・建築・販売する住宅であること
・太陽光発電などを除く一次エネルギー消費量が、省エネ基準から▲20%以上であること

②ZEH+
<補助事業の名称>
戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)化等支援事業(環境省)

<補助額>
定額100万円/戸

<対象>
より高性能なZEH(ZEH+)

<主な要件>
・ZEHビルダー/プランナーが設計・建築・販売する住宅であること
・太陽光発電などを除く一次エネルギー消費量が、省エネ基準から▲25%以上であること
・以下のうち、2つ以上を完備していること
 -断熱性能等級5超える外皮性能
 -高度エネルギーマネジメント(HEMSなど)
 -電気自動車への充電

③次世代ZEH+
<補助事業の名称>
次世代ZEH+実証事業(経済産業省)

<補助額>
定額100万円/戸

<対象>
自家消費のさらなる拡大を目指した次世代ZEH+

<主な要件>
・住宅がZEH+の要件を満たすこと
・太陽光発電などを除く一次エネルギー消費量が、省エネ基準から▲25%以上であること
・以下のうち、2つ以上を完備していること
 -断熱性能等級5超える外皮性能
 -高度エネルギーマネジメント(HEMSなど)
 -電気自動車への充電
・上記に加え、以下のうちいずれかを導入していること
 -V2H設備
 -蓄電システム
 -燃料電池
 -太陽熱利用温

▼外部リンク

経済産業省「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの推進に向けた取り組み」
https://www.mlit.go.jp/

④次世代HEMS
<補助事業の名称>
次世代HEMS実証事業(経済産業省)

<補助額>
定額112万円/戸

<対象>
より高性能なZEH+

<主な要件>
・住宅がZEH+の要件を満たすこと
・以下のいずれかを導入すること
 -V2H設備
 -蓄電システム
※以下の導入でも可
 -V2H設備
 -蓄電システム
 -燃料電池
 -太陽熱利用温
・AI・IoT技術などで実現する最適制御の仕組みを完備していること

▼外部リンク

一般社団法人 環境共創イニシアチブ「令和4年度 次世代HEMS実証事業」
https://sii.or.jp/

ZEH補助金制度と併用できる・できない制度

ZEH補助金制度は、他の制度と併用可能です。しかし、補助金の原資が国庫の制度とは併用できません。

<併用できる制度>
・住宅ローン控除
・すまい給付金
・各自治体の補助金

<併用できない制度>
・こどもみらい住宅支援事業
・ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)補助金
・地域型住宅グリーン化事業
・LCCM住宅整備推進事業

なお、場合によっては「こどもみらい住宅支援事業」の方がZEH補助金より高額な場合があるので、申請前に確認することをおすすめします。

ZEH住宅・補助金に関するよくある疑問

ZEH住宅や補助金制度は内容が難しいため、調べていくうちに疑問が浮かんでくる人も少なくないでしょう。そんな人に向けて、ZEH住宅・補助金制度に関するよくある疑問を解決していきます。

ZEH住宅のメリットは?
ZEHはエネルギーの消費を抑えつつ、太陽光発電などによって新たなエネルギーをつくり出す住宅です。そのため、主に以下のようなメリットがあります。

・光熱費を抑えられる
・電力が余れば売却できる
・災害時のエネルギー不足にも対応できる
・資産価値の上乗せに期待できる

ZEH住宅のデメリットは?
ZEH住宅は前述したようなメリットがある反面、導入時のデメリットがあります。

・初期コストがかかる
・設計や建築を依頼できる会社が限定される

ZEH補助金は誰が申請するもの?
ZEH補助金制度は、住宅の建築主または購入予定者が申請できます。しかし、手続きは煩雑なため、専門知識のあるZEHビルダー・プランナーに代行を依頼するとスムーズに進むでしょう。

ZEH補助金を申請する流れは?
ZEH補助金制度を申請する主な流れは次の通りです。

1. ZEH住宅を扱うハウスメーカーと契約する
2. 補助金の利用を申し込む
3. 制度の利用可否が審査される
4. (許可が下りたら)住宅工事が始まる
5. 各種報告書を提出する
6. 補助金が入金される

ZEH補助金制度を活用して家の購入をお得に

 

地球環境やエネルギー保全のため、世界的に推奨されているZEH住宅。特に日本は地震が多いため、ZEH住宅に住んでいると電力が遮断されたときの影響を抑えられるかもしれません。

ZEH住宅を購入する際は、補助金制度を活用すると数十万円~約100万円の補助金を受け取れます。詳しく知りたい場合は、ZEH住宅を扱っているハウスメーカーに相談してみてはいかがでしょうか。

管理人

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