さわやか柚子は冬が旬!柚子を使ったレシピを紹介!

屋外料理

フレッシュでさわやかな香りが魅力の柚子。果実を絞って料理に使ったり、お風呂に浮かべて柚子湯を楽しんだりする人もいるのではないでしょうか。

そんな柚子が最もおいしい季節は冬です。そのまま食べるには酸っぱ過ぎるため生食は不向きですが、アレンジ次第で食卓をちょっぴり贅沢な気分にさせる調味料に変身できるのです。

今回は柚子をおいしくアレンジする、おすすめレシピを紹介します!

柚子の種類や産地について

11月~12月頃に旬を迎える柚子ですが、原産地は中国、日本に入ってきたのは奈良時代と言われています。

柚子は栽培の歴史が古い柑橘類の一種ですが、実はさまざまな種類があることをご存知でしたか?ここでは柚子の種類や産地について詳しく見ていきましょう。

柚子の種類
【本柚子】
一般的に流通されているものの多くは『本柚子』と呼ばれるものです。本柚子の特徴は酸味が強く香りが高いことです。果実の重さは130gほどで、ほぼ女性の握りこぶし1個分くらいの大きさになります。

また、本柚子の中でも以下のようにいくつかの品種に分かれています。

◆木頭系
徳島県の木頭村で栽培されている柚子。皮が分厚いのが特徴で、木には大きなトゲがあります。

◆海野系
徳島県の丹生谷地区で生まれた柚子です。海抜400mで気温が低く雨が多い海野農園で栽培されていることから『海野系』と呼ばれています。酸味が強く、香り高いのが特徴です。

◆山根系
こちらは徳島県阿南市の山根氏の農園から選抜された柚子です。果実の大きさは中玉から大玉まであり、少し平べったい形をしています。

◆多田錦
100gほどのキンカンくらいのサイズをした小さい柚子です。木にトゲがなく果実には種がない、めずらしいタイプの柚子です。種がないため、絞って柚子茶にするのにも適しています。

【花柚子】
本柚子よりも小さい柚子のことで、『一才柚子』『常柚(とこゆ)』とも言われています。50gほどのサイズで、皮がとても薄く香りが弱めなのが特徴です。

【鬼柚子】
直径20cmほどの大きい柚子で、『獅子柚子』とも呼ばれています。柚子と同様にミカン科ミカン属の一種ですが、柑橘類ではなくブンタン類のぶんたん(ぼんたん)の仲間です。

柚子のようなさわやかな香りはなく、甘みも酸味も感じられず食べてもおいしくないと言われています。食用ではなく正月飾りなど鑑賞用に適しています。

柚子の主な産地
柚子の国内生産量は約2万6000トンです。農林水産省のデータ(平成28年度)によると、国内生産量1位が高知県、2位が徳島県、3位が愛媛県となっており、高知県が国内の約半数を占めています。

柚子は柑橘類の中ではめずらしく耐寒性が強いため、北は東北地方まで栽培することができます。岩手県の陸前高田市や大船渡市でも柚子の栽培で有名です。

柚子を使ったおすすめレシピ

せっかくスーパーで旬の柚子を手に入れたけれど「使い切れずしなびてしまった……」なんて経験ありませんか。しかし、柚子は捨てるところがないと言われるほど、皮まで丸ごと調理できる果物なのです。

それでは、柚子の香りや酸味を生かしたレシピを紹介します!

柚子茶
材料もシンプルで簡単に作れる柚子茶のレシピです。皮も無駄なく使い切ることができますよ。

【材料】
・柚子    1kg
・砂糖 250g
・はちみつ  250g

【作り方】
①柚子はよく洗って、水気を拭きます。ボウルにざるをセットしておきます。

②柚子はすべて包丁で半分に切ります。次にざるの上で手でやさしく絞り、種を取り除きます。強く搾ってしまうと苦味が出やすいため、搾り器は使わないようにしましょう。

③ヘタを避けながら柚子の皮を薄く千切りにします。

④搾った果汁と刻んだ皮を合わせます。そこへ砂糖とはちみつを入れてよく混ぜ合わせます。

⑤④をフライパンあるいは鍋に移し替えて、強めの中火に加熱します。かき混ぜながらじっくり煮ていきます。途中でアクが出た場合には取り除きましょう。

⑥10分ほど煮込んで色が透き通ってきたら火を止めましょう。

⑦煮沸消毒した保存用の瓶に詰め替え、熱いうちに蓋をします。冷めるまでに瓶を逆さまにし、冷めたら冷蔵庫で保存しましょう。

【ポイント】
カップにティースプーン2~3杯の柚子茶を入れ、お湯を加えてよくかき混ぜます。おいしい柚子茶のできあがり!

ちなみにソーダ割りや焼酎のお湯割りに入れて飲めば大人の楽しみ方ができますよ。

柚子胡椒
柚子胡椒は市販されている調味料のイメージが強いかもしれませんが、実は家でも作ることができます。黄色に色付く前の青柚子を使って、本格的な柚子胡椒が簡単に作れますよ。

【材料】
・青柚子の皮          5個分(50g)
・青唐辛子(種とわたを取り除く) 50g 
・塩              15g           
・柚子の搾り汁         大さじ1

【作り方】
①青柚子と青唐辛子は水でよく洗ったあと、水気を拭き取ります。

②おろし器を使って青柚子の皮を擦りおろします。白いワタの部分は苦味が出やすいため、緑の皮部分だけを擦るようにしましょう。

③青唐辛子のへたと種を取り除き、包丁で刻みます。

④②と③をフードプロセッサーに入れ、塩と柚子の搾り汁を加えスイッチを入れます。好みの荒さになったら完成!

【ポイント】
青柚子の皮は包丁で刻むことも可能ですが、おろし器を使う方が香りが良くなるのでおすすめです。

煮沸した瓶に入れて冷蔵庫で約1~2ヵ月保存できます。パスタやうどん、炒め物や和え物などさまざまな料理に活用できますよ。

柚子味噌
おでんのこんにゃくやふろふき大根にもぴったりの柚子味噌。
さわやかな柚子の香りと白味噌が絶妙にマッチして、食材のおいしさを引き立てますよ。

【材料】(400g分)
・柚子    2個
・白味噌   300g 
・みりん 大さじ2
・砂糖    40g 

【作り方】
①柚子はよく洗って水気を拭いておきます。

②おろし器を使って柚子の皮を擦りおろします。果汁は1個分だけ使用するので、手でやさしく搾っておきます。

③鍋に白味噌と砂糖を入れ軽く混ぜ合わせ、弱火にかけます。白味噌と砂糖がしっかりと混ざったらそのまま弱火で5分ほど、かき混ぜながら煮ていきます。

④③にみりんを加え弱火でさらに10分ほど煮詰めていきます。トロトロしてきたら火を止め②の柚子皮と果汁を加えます。よく混ぜ合わせたら、できあがり!

【ポイント】
煮詰めすぎると固くなってしまうため、様子を見つつ、かき混ぜながら火にかけるようにしましょう。

冷めてから煮沸消毒した容器に入れてくださいね。常温または冷蔵で約1~2ヵ月保存できますよ。

柚子を無駄なく使い切って料理にさわやかな香りをプラスしよう!

柚子はミカンのようにそのまま食べることはできませんが、アレンジ次第で柚子が持つ香りや味わいを最大限に楽しむことができます。

いつもの料理に柚子味噌や柚子胡椒を添えるだけでも、味わいや雰囲気が増して、食卓がより豊になることでしょう。

また、柚子茶はお湯に溶かして飲むだけでなく、パンやスコーンに付けて食べるのもおすすめです。

今まで柚子をうまく使い切れなかった人も、ぜひこの機会に旬の柚子を使ったレシピに挑戦してみてはいかがでしょうか。

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