構造見学会って何?チェックするポイントや注意点を解説

コラム

構造見学会は、「購入前に住宅の構造を知りたい」「信頼できる施工会社か判断したい」と考えている人に向いています。しかし、実際にどんなことをするのか、どこを見れば良いのか分からない人も多いはず。

そこで本記事では、構造見学会でできることや、参加するメリット・デメリット、当日のチェックポイントなどを紹介します。

構造見学会ではどんなことをするの?

構造見学会とは、建築中の住宅の内部を見学できるイベントです。完成見学会や住宅展示場とは違い、壁の内側や基礎、柱の組み方といった、建物が完成した状態では見えない部分を確認できます。

その他、施工方法に関する質問をしたり、施工会社のこだわりを聞いたり、現場の雰囲気を肌で感じたりと、現地でしか体験できないことや、見どころが盛りだくさんです。

なお、構造見学会への参加は開催を知らせるチラシか、施工会社のホームページ・ブログ上の案内を見て申し込むのが基本です。

構造見学会に参加するメリットとデメリット

構造見学会は新築住宅の施主の厚意によって成り立っていて、見学者は基本的に無料で参加できます。デメリットはほとんどありませんが、事前に知っておいた方が良い点はあります。

構造見学会に参加するメリット・デメリットは次の通りです。

メリットデメリット
・完成後には見えない内部を確認できる
・施工方法、仕上がりを確認できる
・気になったことを質問できる
・職人やスタッフの質、信頼性を見極められる
・構造見学会の開催情報を調べる必要がある
・1軒あたり1~2時間かかる
・個別に案内されるため不安に感じる人もいる

これらのメリット・デメリットを踏まえた上で、構造見学会でチェックすべきポイントを次の章で見ていきましょう。

構造見学会でチェックする4つのポイント

構造見学会に参加する際は、事前にチェックポイントを決めておくとスムーズです。どんな部分を見れば良いのか、4つのポイントを紹介します。

1. 基礎・工法
基礎と工法は、コストや耐震性を左右する重要なポイントです。住宅の基礎は主に、布基礎とベタ基礎の2種類。布基礎はコストの低さが、ベタ基礎は耐震性の高さが特徴です。

木造住宅の工法は、軸組工法や金物工法、ツーバイフォー工法といった種類があります。工法によって特徴は異なるので、構造見学会に参加した際はどの工法が採用されているのか聞いてみることをおすすめします。

ツーバイフォー工法について詳しく知りたい人は、ぜひ以下の記事も参考にしてみてください。

ツーバイフォー工法って何?メリット・デメリットも紹介

2. 断熱性・気密性
室内の温度を一定に保つには断熱材が欠かせません。天井や壁の内側に設置することで夏の暖気や冬の冷気を遮断し、1年を通して快適に過ごしやすい空間を作ります。また、断熱材を隙間なく設置することで家の気密性が高まり、隙間風が吹くのを防げます。

断熱材のコストや耐火性、吸音性などは、種類によってさまざま。構造見学会では「どの断熱材を使用しているのか」「どう施工しているのか」、現物を見ながら確認してみましょう。

断熱材の種類や特徴は以下の記事をご覧ください。

【解説】11種類の断熱材|断熱効果を高めるために必要なことも紹介

3. シロアリ・湿気対策
構造見学会では家の内側を見られるので、木造住宅の大敵であるシロアリや湿気対策がどのように施されているのか、忘れずに確認を。湿気に強い木材が使われているか、湿気が逃げやすい構造か、防虫処理はどのようにされているか、細かい部分まで見ていきましょう。

4. 現場の状況
家の内部と同時に見たいのが、現場の状況です。実際に足を運ぶと、その会社が家づくりに真摯に向き合っているか分かります。

道具や資材が大切に保管されているか、ブルーシートはしっかりかけられているか、ゴミは落ちていないか、スタッフの対応は丁寧か、隅々まで見ていき、気になることがあれば質問してみてください。

構造見学会に参加するときの注意点3つ

構造見学会は気軽に参加できますが、いくつかの注意点を守る必要があります。特に意識したいのは、施主への配慮です。事前に知っておきたい3つの注意点を紹介します。

1. 動きやすい服装で行く
構造見学会への参加は、工事現場に足を運ぶのと同じです。資材や工具が置かれていたり、足元が不安定だったりするので、パンツやスニーカーといった動きやすい服装が適しています。動きが制限されるミニスカートやヒールは避けましょう。

2. マナーを守り、スタッフからの指示には従う
構造見学会の現場は、別の人の大切なマイホーム。家を汚す行為やカメラ撮影、近場での喫煙などは厳禁です。当日はマナーのある行動をした上で、スタッフから指示があった場合は素直に従います。

3. 子どもと一緒の場合は目を離さない
構造見学会のような特別な日は、子どものテンションが上がりがち。かといって子どもを一人で行動させると、柱や壁にぶつかってケガをしたり、建材を破壊してしまったりする危険性があります。子どもと現場の両方を守るため、家族で参加する場合は子どもから目を離さないようにしましょう。

構造見学会には積極的に参加しよう

構造見学会は基礎や工法、断熱材といった、普段は見られない家の内部を見学できる貴重な場。自分の目で見て、気になることはスタッフに質問すると、マイホームの参考になるでしょう。

参加する側としてはメリットばかりなので、新築の購入や家づくりを考えている人は、積極的に参加してみてはいかがでしょうか。

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