注文住宅の引き渡しまでの流れ|合わせて知っておきたい支払いのことも

コラム

注文住宅を検討してから実際に引き渡されるまで、およそ8〜15カ月かかります。この期間、依頼先を選んだりプランを練ったり、住宅ローンの申請をしたりと、やらなければならないことは山積みです。本記事では、注文住宅の引き渡しまでの流れ、支払いについて解説します。

注文住宅の、検討から引き渡しまでの流れ

注文住宅を購入するときは、約8〜15カ月かかるほど、たくさんの行程があります。各工程の詳細とともに、注文住宅の購入までの流れを見ていきましょう。

1.予算検討と理想の家のイメージ

始めにすべきは予算の計算です。年収から、出せる頭金や借りられる住宅ローンをシミュレーションし、マイホームにかける金額を検討します。住宅ローンは無理なく返済できるよう、毎年の返済額が年収の25%程度になるようにすると良いです。

マイホームの予算の決め方|年収・毎月の返済額から検討しよう

同時に理想の家のイメージも固めておきましょう。

<イメージのポイント>
・理想の間取りを考える(例:中庭が欲しい、リビング階段が良い)
・外観・内装のデザインを考える(例:木材中心でナチュラルにしたい、西洋風にしたい)
・将来のあり方からイメージする(例:老後も暮らせるようバリアフリーにしたい)
・住みたい地域を考える(例:通勤しやすい地域が良い、閑静な場所が良い)

屋上のある家に憧れがある方は、アイムユニバースの家を参考にしてみてはいかがでしょうか。

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2.土地と依頼先選び

建築会社は、それぞれのメリット・デメリットを考慮して選びましょう。

会社の種類メリットデメリット
ハウスメーカー・品質が安定している
・工期が短い
・アフターサービスが充実している
・プランの自由度が低い
工務店・コスパが良い
・プランの自由度が高い
・ハウスメーカーに比べて工期が長い
・企業によってレベルにバラつきがある
設計事務所・独自性の高いプランができる・工務店とも契約する必要がある

また土地探しをする場合、依頼先選びと同時に行うと、土地代・建物購入費の予算配分を考えやすくなります。

3.間取りプランと見積書の確認

依頼先の候補を絞ったら、各会社に間取りプランと見積もりを出してもらいます。間取りプランは細かければ細かいほど、見積もりと実際にかかる費用との差が小さくなるでしょう。

<他会社の見比べるポイント>
・間取りプランの提案力
・耐震・断熱・気密・遮音の性能
・扱っている建材・建具・設備
・見積書に記入されている項目
・アフターサービスの内容・期間

諸費用とは、印紙税や住宅ローンの借入費用など、土地や建築費用以外のものを指します。ある企業で諸費用に含まれていたものが、別の企業では追加料金として扱われている場合もあるので、見積書を見比べるときは注意が必要です。

4.工事請負契約

納得して契約できる企業が見つかったら工事請負契約に進みます。

この契約は、建築会社が家の完成を、依頼者側が支払いを約束するものです。その前に仮契約を結ぶ場合もあります。仮契約の間はキャンセルできますが、正式に工事請負契約を結んだ後はキャンセルの際に手付金がかかるので注意しましょう。

5.プランの詳細決定・住宅ローン審査

契約から引き渡しまでの間にも、プランの打ち合わせや手続きがあります。

<主な打ち合わせ内容>
・間取り
・内装・外観のデザイン
・使う設備・建材・建具
・着工日・地鎮祭・引き渡し予定日などのスケジュール

・また、住宅ローンの審査も同時期に開始します。

<住宅ローン審査の流れ>
1. 土地の地盤調査
2. 土地の売買契約・引き渡し
3. 金融機関の選択・仮審査の申込み
4. 自治体に建築確認申請(依頼先が行う)
5. 本審査を受け、金融機関と契約

建築確認とは、計画した家が法令に反していないかの確認です。窓の位置やサイズを変更すると、改めて自治体に建築確認申請を出す必要があります。また、1度申請を出すと変更できなくなる内容もあるため注意が必要です。

6.着工

ここで、ようやく工事が始まります。工事中、騒音や重機の通過などで周辺に迷惑がかかる可能性があるため、着工前に近隣住民に挨拶するのが基本です。挨拶は依頼主もしくは現場監督が行います。

工事に不具合がないかをチェックするホームインスペクションに依頼するなら、着工前がおすすめ。建築途中に、内部の隅々までチェックしてもらえます。

工事が終わるまでは、ときどき自分の目で確かめると良いでしょう。気になる部分を見つけた際は、早めに伝えると大きなトラブルを防げます。

7.竣工・引き渡し

家が完成したら、自治体が建築確認申請に基づいて完了審査を行います。施主も最終チェックをして、気になる点があれば伝えて直してもらいましょう。引き渡し日には住宅ローンの実行が開始され、建物の名義登録・鍵と保証書を受け取ります。

注文住宅の流れと合わせて知っておきたい支払いのこと

最後に、注文住宅の支払いのタイミングと、住宅ローンを組む上で知っておきたい「つなぎ融資」について解説します。

支払いのタイミング
注文住宅の支払い回数・割合は企業によって異なりますが、以下のような流れが基本です。

タイミング支払う割合利用できるローン
工事請負契約時購入額の約5〜10%なし
着工時購入額の約30%つなぎ融資
着工中購入額の約30〜40%つなぎ融資
引き渡し時購入額の約30%住宅ローン

住宅ローンは引き渡されてから実行されるため、それまでに発生する支払いのために、つなぎ融資を利用する人が多くいます。

つなぎ融資とは
つなぎ融資とは、住宅ローンが実行されるまでの間利用できるローンです。できるだけ早く利用したい場合は、住宅ローンと同時に申し込むことをおすすめします。

<契約条件>
・住宅ローンの融資が決定している
・使用できるのは、土地代、工事の着手金・中間金などの建物建築資金のみ

つなぎ融資は住宅ローンから一括で返済しますが、利息は住宅ローンが実行される前に支払うケースが多いです。さらに一括の場合と、月ごとに支払う場合があるため、契約前に確認しましょう。

まとめ

注文住宅は、予算などを検討してから引き渡されるまで、およそ7つのステップを踏みます。入念にプランを組み、土地の購入やローンの申請と、やることは山積みです。スムーズに進行できるよう、流れを整理しておきましょう。

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