ウォークインクローゼット|失敗しないためのメリット・デメリットを紹介

コラム
 

ウォークインクローゼットとは、人が歩いて移動できるスペースが確保されたクローゼットです。たくさんの衣類を収納できたり、着替えるスペースになったりする点が魅力です。

今回は、そんなウォークインクローゼットのメリットとデメリット、新築の間取りに取り入れる際のポイントなどを紹介します。

ウォークインクローゼットとは?

ウォークインクローゼットとは、人が中で歩けるほどのスペースがあるクローゼットです。間取り図で「WIC」または「WCL」と表示されている部分がこれに当たります。

ウォークインクローゼットの中は長いパイプや棚が取り付けられているため、洋服のみならずカバンや小物もたくさん収納できます。

ウォークインクローゼットの3つのメリット

ウォークインクローゼットは、一般的なクローゼットにはないメリットがあります。ここではウォークインクローゼットのメリットを3つ紹介します。

1. クローゼット内で着替えができる

ウォークインクローゼットは収納するだけでなく、中に入ってその場で着替えることも可能です。

扉を閉められるタイプなら、家族の目を気にせずに着替えられます。脱衣所や人のいない部屋などに移動する必要がないので、着替えがとても楽になるでしょう。

2. 収納できるものが多い

収納できるものが多いのもウォークインクローゼットのメリットです。例えば、靴やバッグ、アクセサリーなどもまとめて収納できるため、どこに何があるのか把握しやすくなります。

また、扇風機や暖房器具などの季節家電、スーツケース、ゴルフバッグやスキー用品など、大きなものもスッキリ収納できます。

3. 衣替えする必要がない

持っている服の量やクローゼットの大きさにもよりますが、ウォークインクローゼットの中に春夏秋冬すべての服をしまえる場合は衣替えをする必要がなくなります。夏物、冬物を入れ替える手間がなくなるでしょう。

いろいろな種類の服をすぐに取り出せるので、その日の気温に合わせて着る服を調整しやすいのも良い点です。

ウォークインクローゼットの3つのデメリット

ウォークインクローゼットのメリットを見てきましたが、一方でデメリットもあります。ここではどんなデメリットがあるのかを確認していきましょう!

1. 設置スペースの確保が容易ではない

ウォークインクローゼットは通常のクローゼットに比べて専有面積を必要とするため、設置スペースの確保が容易ではないのがデメリットです。

平米数が同じでも、ウォークインクローゼットがある物件は生活空間が狭く感じるかもしれません。

また、ウォークインクローゼット内に十分なスペースがないと移動スペースが減り、身動きが取りづらくなるでしょう。

2. 整頓できないと使い勝手が悪くなる可能性も

ウォークインクローゼット内で整理整頓ができないと、使い勝手が悪くなる可能性があります。収納スペースが大きいからといって物を詰め込んだり、無闇に積み重ねたりしてしまうと、服や物が取り出しにくくなるでしょう。

物を乱雑に入れるのではなく、取り出しやすさを考えながら定位置を決めて収納する必要があります。

3. 荷物が少ない人にとっては広すぎる

ウォークインクローゼットは荷物が少ない人にとっては広すぎるのがデメリットです。もともと服をあまり持たない人や、大きな荷物が少ない人にとってはスペースを持て余してしまうかもしれません。

そのためウォークインクローゼットは、服や他の荷物が多い人、世帯人数が多い場合に最適です。

ウォークインクローゼットを考えるときの6つのポイント

ウォークインクローゼットの導入を検討する際には、気をつけてほしい点がいくつかあります。ここでは、ウォークインクローゼットを考えるときの6つのポイントを解説します!

1. 設置場所:生活動線を考慮する

ウォークインクローゼットは生活動線を考慮して設置場所を決めましょう。例えば、寝室に直結する場所に設置すれば、朝起きてすぐに着替えられるので楽になります。

また、洗面室に直結する場所であれば、帰宅後に手洗いうがいなどをして、そのまま着替えられるため便利です。

乾いた洗濯物をウォークインクローゼット内に収納しやすいよう、バルコニーや衣類乾燥機の近くに設置するのも良いでしょう。

2. 広さ:使用する人数に合わせる

ウォークインクローゼット内にパイプを設置するなら、最低でも奥行き40cmは確保したいところです。

人が移動するスペースは60〜80cmの幅があると良いでしょう。

人数に対する最適なスペースの大きさは以下の通りです。

人数 広さ ポイント
夫婦2人 2畳 両サイドの壁側にパイプを設置し、夫婦それぞれの衣類を収納するのがおすすめです。
夫婦2人+子ども2人 3~4畳 子どもが小さい場合には、衣類の量も大人の半分程度と考えられるため、3畳でも十分なスペースが確保できます。
夫婦2人+子ども3人 4~5畳 5人家族の場合には最低でも4畳あれば、スペースにゆとりができます。子どもが成長し自室で衣類を管理するようになったら、鏡やデスクを置くなどしてワークスペースにするのもおすすめです。

3.クローゼット内のレイアウト:収納量に合わせる

続いてはクローゼット内のレイアウトを見ていきましょう。レイアウトは収納量に合わせて決めるのがポイントです。

扉の可動範囲に物が置けないのがデメリットです。

収納の量 レイアウト 必要なスペース

ポイント

少ない Ⅰ型 狭くても可能 収納量が少ないなら片側にパイプや棚を設置したⅠ型がおすすめ。狭くても可能なレイアウトです。
普通 Ⅱ型・L字型

Ⅱ型はある程度のスペースが必要。
L字型は限られたスペースでも可能。

収納量が少なくも多くもないという人は、両サイドの壁側にパイプや棚を設置するⅡ型がおすすめ。あまりスペースがとれない場合には、L字型にレイアウトすると良いでしょう。
多い コの字型 広さが必要 収納量が多いなら、パイプや棚をコの字型に設置するレイアウトが最適。たくさんの服や物を収納できますが、その分広さが必要です。

4. 棚とハンガーパイプのレイアウト:収納する物の種類に合わせる

棚とハンガーパイプのレイアウトは、収納する物の種類に合わせるのがポイントです。一般的に多いのが、「パイプ+上部に棚」のレイアウトです。丈の長いコートやパンツなどもパイプにかけて収納できます。

また、シャツやジャケットなどが多い人なら「パイプ上下2段」のレイアウトがおすすめです。

他にも、ショップディスプレイのようにしたいから壁全体に棚を設置する、布団を収納できるよう大きめの棚を設置するなど、自分の好みや収納したいものに合わせてアレンジしてみてください。

5. 扉の種類:周辺のスペースに合わせる

扉の種類は主に3つのタイプがあります。それぞれメリットとデメリットがあるため、周辺のスペースに合わせて決めるのがポイントです。下の表でチェックしてみましょう!

扉の種類 メリット デメリット
片開きドア 外開きなら、ウォークインクローゼット内のスペースを隅から隅まで使えます。 扉の可動範囲に物が置けないのがデメリットです。
引き戸 引き戸は内側に扉がスライドするため、隣の部屋のスペースに影響しないのがメリットです。 戸を引き込むスペースが必要なため、パイプに当たらないよう配慮する必要があります。
折れ戸 折れ戸は開閉時に扉が半分に折れるため、隣の部屋の家具などに当たりづらいメリットがあります。 他2つの扉と比べて、入口が狭くなってしまいます。

上記以外に、「扉を設けない」という選択肢もあります。扉がないことで換気がされやすく、湿気がこもらないのがメリットです。

一方、隣の部屋の冷暖房効率が落ちることに加え、クローゼット内が丸見えになってしまうデメリットがあります。見せる収納が苦手な人にはおすすめできません。

6. 換気方法:衣服の色焼けを避けるよう意識する

衣服の色焼けやカビを防ぐためにも換気は重要なポイントです。換気方法は主に5つあります。

換気方法 ポイント
ガラリ付きの扉で換気 ガラリとは換気口のことです。ウォークインクローゼットの扉をガラリ付きにすることで換気できます。
開閉可能な小窓を設ける 大きな窓では衣類が色焼けしてしまいます。小窓なら換気しつつ色焼けが防げるでしょう。
換気扇をつける 間取りの関係で小窓が設置できない場合は、換気扇をつけることで解決します。また、湿度センサー付きの換気扇なら湿度調整もできて便利です。
自動換気システムを導入する 自動換気システムとは、24時間自動的に空気を循環させてくれるシステムです。ウォークインクローゼットに導入することで、自動で換気を行い湿度調整を行ってくれます。
調湿に優れた建材を使用する 調湿に優れた建材とは、室内の空気中の水分を吸収したり吐き出したりして湿度調整してくれる建材をいいます。ウォークインクローゼットの建材に使用することで、結露やカビを防げます。

ウォークインクローゼットにあると便利な3アイテム

ここではウォークインクローゼット内にあると役立つ、便利なアイテムを3つ紹介します!

1.コンセント

ウォークインクローゼット内にコンセントがあると何かと便利です。例えば電動自転車のバッテリーを充電したり、サーキュレーターや空気清浄機を稼働させたりできます。

アイロン台を置けば、しわが気になる服をその場でアイロンがけすることも可能です。

また、Wi-Fi機器を見えない場所で管理したいときに、ウォークインクローゼット内に設置するのも良いでしょう。

2.鏡

姿見をウォークインクローゼット内の壁にかけておけば、着替える際に全身の身だしなみチェックができて便利です。また、スペースにゆとりがあればドレッサーを設置してメイクコーナーとして利用できます。

コンセント付きなら、ヘアアイロンやコテでヘアセットもできるでしょう。身支度がすべて完結できるのは嬉しいポイントです。

3.可動式の棚

固定式ではなく可動式の棚なら、荷物の大きさに応じて棚の高さを調整できます。例えばリュックやボストンバッグなどのカバンなら棚の幅を大きくし、ネクタイやアクセサリーなどの小物類を収納ケースに入れて置くなら、棚の幅を狭くすると良いでしょう。

こだわりのウォークインクローゼットを作ろう!

ウォークインクローゼットがあれば、おしゃれ好きで洋服をたくさん持つ人でも収納に困ることは少ないでしょう。ただしメリットがある反面デメリットもあります。

設置を検討する際には、生活動線を考えた場所や人数に合わせた広さ、収納の量に合わせたレイアウトなど、今回紹介したポイントをぜひ参考にしてみてください。

失敗や後悔をしないためには、メリット・デメリットをよく理解しておくことが重要です。あると便利なアイテムを導入するなどして、こだわりのウォークインクローゼットを作ってみてはいかがでしょうか。

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