くつろげる「照明使い」のポイント。光の質と量にこだわったインテリア計画
リラックス空間をつくるために、欠かせないのが照明。シェードのデザインや明るさだけでなく、光の「質」にもこだわると一歩先の「くつろぎの空間」が生まれます。
でも心地よいと感じられる照明は、年齢やライフスタイル、その部屋での過ごし方などによっても異なります。家族皆が「ほっとできる」と感じられる照明を見つけるヒントとして、ご参考にしてみてはいかがでしょうか。
居心地のよさは「照明」が決め手
照明の役割は、部屋を明るく照らすこと。ですが、それだけではなく「心地よさ」を生み出す要素としても重要な役割を担っています。
あなたも照明の光の強さや色などによって、目が覚めてシャキッとしたり、リラックスできたりとその影響を感じたことはありませんか。それこそ、照明の魅力であり照明ならではの力なのです。
インテリア計画する時には、内装や家具だけでなく照明にもこだわると部屋で過ごす時間がより快適に。くつろぎの空間をつくる決め手は「照明」と言っても過言ではありません。
それでは、くつろげる空間をつくるために意識したい、照明使いのポイントをご紹介していきましょう。
くつろげる空間をつくる「照明づかい」つのポイント
1.「1室1灯」から「1室多灯」に変える
くつろげる空間を意識した住宅では、1部屋に1つの照明を設置するスタイルから、1部屋にいくつかの照明を配置する「1室多灯」スタイルに変わってきています。
1つの照明で部屋全体を照らすと、明るさの調節が難しかったり光の分量を変えられなかったり雰囲気のある空間をつくることが難しくなります。
ですが、複数の照明を部屋に散りばめて配置すれば、シーンに合わせて光の色を変えたり照らす場所を変えたりできるのでドラマティックな空間づくりができます。夜には暖色系の光を放つスタンドライトでほの暗い空間をつくれば、よりリラックス感のある空間に。自分好みの光の量や明るさ、色などを見つけることで、心からくつろげる空間づくりに近づくはずです。
2.眩しさのない温かみのある光の色を選ぶ
心が和む光は、「眩しさ」を感じないことが大切なポイント。直接光が目に入らないよう照明の配置にも気を配ってみてください。
また、コントローラーで光の量や色を変えられるタイプもあるのでシーンに合わせて調節することも大切です。眩しさのない温かみのある光なら、食卓に取り入れても食事をより美味しそうに照らしてくれます。照明を選ぶ時には、ぜひ「眩しさ」にも注目してみてください。
3.フォーカルポイントを照らす
部屋のなかでぱっと目を惹く場所、それが「フォーカルポイント」です。照明は、そんなフォーカルポイントをよりドラマティックに演出する効果もあります。壁に飾っているアートやディスプレイなどを中心に照らせば、雰囲気のあるおしゃれな空間がつくれます。整っているところを中心に照らすので、部屋をより美しく見せることができます。
4.部屋によって照明の種類を変える
部屋の役割や過ごし方に合わせて照明を選べば、より居心地のよい空間がつくれます。たとえば、以下のように照明計画をしてみてはいかがでしょうか。
・リビング
家族が集まり長い時間を過ごすリビングは、皆がくつろげる「1室多灯」の照明がおすすめ。必要な場所にスタンドライトなどで光をプラスするなど「光の量」を調整できるのが理想です。読書をする方は、ソファやチェアの近くに手元を照らす「読書灯」を用意するのもおすすめです。シャープな光で照らすスタンドライトを用意してみては。
・ダイニング
温かみのある光で食卓を照らせば、食事を美味しそうに見せることができます。テーブルを中心に光を届ける、天井から吊り下げるタイプのペンダントライトが最適。食卓を囲む人や食事を美しく演出します。
5.間接照明を上手に取り入れる
くつろげる部屋づくりに欠かせないのが、優しく照らす雰囲気のある照明。「間接照明」は、心地よく過ごすために取り入れられることの多い照明です。天井面を中心に照らすコーブ照明や、壁を中心に照らすコーニス照明など、建物に直接埋め込む照明なら上質感のある空間をつくることができます。
そのほかにも、スタンドライトやキャンドル風LEDライトなどを複数置けば気軽に間接照明のある暮らしを楽しめます。部屋の奥、コーナー部分に配置すると部屋に奥行きを与え、広く見せる効果も期待できますよ。
部屋の雰囲気を変えるなら「照明」にこだわって
照明器具のデザイン性だけでなく、光の質や分量にもこだわれば、部屋の印象が大きく変わります。いくつかの照明器具を組み合わせると、シーンや気分に合った光を暮らしに取り入れることができます。あなたもぜひ、くつろげる空間づくりをめざして照明にこだわってみてはいかがでしょうか。