屋上スペースで太陽光発電!停電時に使える?
節約のために屋上スペースに太陽光発電を導入しようとした時に、停電時にも利用が可能なのか疑問に思うかもしれません。
結論を言ってしまうと、停電時でも使用することはできます。
しかし通常と同様に使えるというわけではなく、パワーコンディショナーと呼ばれる機械などに付いている非常用コンセントからのみの使用となったり蓄電池に溜まっている分しか使用することができなかったりと注意が必要な点があります。
停電時に太陽光発電を有効利用する手順や、そういった事態に対応できる太陽光発電を導入するために知っておきたいことを紹介していきます。
前提として必要なもの
太陽光発電はパネルだけ設置して繋げれば使えるというわけではなく、蓄電池というものに電気を溜めておく必要があります。
蓄電池はメーカーや価格によって性能が異なり、最大出力のパワーや溜めておける電気の量にも差が出てきます。
家族の人数や普段使っている家電の消費電力などによって必要なスペックは違うかと思いますので、太陽光発電を導入する際にはしっかりと吟味して購入するようにしましょう。
ここで自身の環境に対して出力や容量の低すぎる蓄電池を購入してしまうと、いざという時に満足に電気を使うことができなくなってしまいます。心配な方は少し余裕を持ったスペックのものを導入すると良いかもしれません。
逆にスマホの充電や冷蔵庫の電源維持などの最低限生活インフラが整えばあまり困らないという方はあまりオーバースペックのものを買う必要はないでしょう。
蓄電池があっても停電時の電気は貴重です。待機電力を極力減らすために使っていない家電のコンセントを抜いておくなどの省エネ対策が大切になってきます。
また、エアコンやドライヤーといった電力を非常に大きく消費する家電は使えなくはないのですが、できるだけ控える必要がありますのでその点は留意しておきましょう。
実際に停電してしまった時の操作方法
では実際に停電してしまった時はどのような流れで蓄電池の電気を利用することができるのでしょうか?順を追って紹介します。
・主電源と太陽光発電のブレーカーを切る
・パワーコンディショナーの自立運転モードを起動する
・非常用コンセントから家電を利用する
以上の3つの手順で家電を使用します。
細かいボタンの操作方法などは機種によって変わりますので、あらかじめ説明書を読んでおいてなんとなく把握しておくといざという時に焦らずスムーズに利用できるでしょう。
また、普段使用しているコンセントは利用できず非常用コンセントを利用する必要がありますのでそちらの位置もあらかじめ把握しておくと良いでしょう。
非常用コンセントはパワーコンディショナーに付いていることが多く、パワーコンディショナーが屋外に設置されている場合は屋内のどこかにそれ用のコンセントを設置していることが多いかと思います。
これらの仕様に関しては機種や工事の都合などで家庭によって変わってきますので、既に導入済みの方もこれから導入しようと考えている方も、いざという時のためにしっかりと確認しておきましょう。
どの程度の電力が使用できるのか
実際に停電時にはどの程度家電を利用できるのでしょうか?
蓄電池の最大出力以内の消費電力であれば同時に家電を利用することができます。
機種によってバラつきはありますが、一般的な蓄電池である1500Wのタイプであると想定して、それ以下で使用できるものを紹介していきます。
出力の大きいタイプの場合は5900Wまで出力することができるものもあるので、そちらを利用する方はより快適に家電を使うことができます。
まずは生活に欠かせない上でなおかつ消費電力が比較的控えめなものから見ていきましょう。
・照明(LED) 30W/h程度
・照明(蛍光灯) 80W/h程度
・スマホの充電(フル充電) 10W程度
・冷蔵庫(450L) 250W/h程度
・テレビ 200W/h程度
・洗濯機(ドラム式の洗浄時) 200W/h程度
この辺りはさほど消費電力を気にしなくても同時に使用することができるでしょう。
特にスマホの充電は少ない電力で利用できますので、緊急時の連絡手段や最新の情報を得るために必須と言えます。
続いて電力を大きく消費するものを紹介します。
・ドライヤー 1200W程度
・電子レンジ 200~1000W程度(機種や使用するモードによる)
・洗濯機(ドラム式の乾燥時) 1300W程度
・電気ポット(ケトル含む) 1200W程度
この辺りの家電は消費電力が大きく、かと言って利用を控えるのは厳しい家電です。停電時に利用する場合は電力がオーバーしないように注意して使用する必要があります。
・エアコン 6畳間用 1000W程度
・エアコン 14畳間用 1500W程度
・エアコン 18畳間用 1500W以上
こちらを見て分かる通り、大きい出力に対応している蓄電池を利用していない場合は停電時のエアコンの利用はなかなか難しいでしょう。
どうしても暑い場合は窓を開けたり扇風機で対応したりするか、部屋が冷えるまでエアコン以外の家電の利用は控えて過ごす必要がありそうです。
寒い時期の場合は厚い布団や毛布、ストーブなどの電気に頼らない防寒対策があると良いですね。