『苔』で屋上ガーデニングの世界観を深めよう
自宅の屋上テラスでガーデニングを楽しむ人にとって、ガーデニングエリアの世界観の統一は重要なものですよね。
お庭ならば世界観を作りやすいのですが、屋上は耐荷重性や排水、日当たり等を考えるとお庭より自由に世界観を作り上げられないイメージではないでしょうか?
そこで、屋上テラスでもガーデニングに合う世界観を作るために『苔』はいかがでしょう?使い方によっては和風、洋風どちらの世界観も作り出せますよ。
しかし苔にはジメジメした暗所にあるというイメージがあり、屋上で育てられるか心配ですよね。しかしスナゴケという品種は日向でも問題なく自生していますので、屋上でも問題なく苔を使ったガーデニングをすることができますので安心してください。
とは言っても苔は通常の植物とは違った特徴を持っていますので、取り扱いにおいて他の植物とは違う注意点があります。
今回はそんな苔の取り扱いにおける特徴や注意点を紹介します。
実は手入れが楽でメリットもある?
苔は根っこがない植物です。
植物といえば普通は根っこから養分を補給するものですが、苔は空気中の水分や養分を吸収します。
また、生育も3~4cm程度で止まりますので芝のように適切な長さにカットするといった手入れも必要ありません。そのため、手間なく非常に簡単に維持することができます。
また栽培には土も必要ないため、様々なところに苔を入れることができますよ。土が必要ないことによって重さによる建物への負担も少なく済みますね。
そして、寒い冬や暑い夏、天然芝であればメンテナンスも大変ですが、苔は冬にも負けません。ずっと同じ見た目が続く点は、自宅でデザインの一部として使用する植物としてとても優秀ですよね。
苔を導入する際の注意点は?
通常の植物とは違った特徴を持つ苔。
注意点も通常の植物とは少し異なってきますので、それぞれ解説します。
・苔の上を歩くことはできない
恒常的に苔の上を歩くとすぐに潰れてしまいます。
稀にメンテナンスのために少し歩く程度であれば問題ありませんので、普段歩く場所以外に植えるようにしましょう。
おすすめは、屋上の床をウッドタイルやタイルにするとき、屋上の端の部分でタイルと交互に苔を植える方法です。この方法は、よく芝で使われるデザインですが、芝の場合は管理が必要なため、苔にしてみると他のお家と被らない個性的な屋上テラスになるでしょう。
そして、タイルとタイルの隙間に芝を植えるデザインもありますが、一部であれば苔でも可能です。全体にしてしまうと日常的に踏んでしまうので適しませんが、ガーデニングエリア部分であれば問題はないでしょう。
ガーデニングエリアの床も植物を使って統一することで、世界観が統一されグッとオシャレになりますよ。一部分ですから、洋風和風どちらの雰囲気にも合うでしょう。
・設置した苔の再利用は専門業者へ
苔には再利用できるタイプの施工方法が用意されていますので、あらかじめ専門業者さんに相談してみましょう。
これを利用することで、気分や趣向が変わった時に模様替えのように苔を移動することもできます。
・乾燥状態と保水状態で重さが変わる
乾燥している状態と保水している状態では水を吸っている分、苔の比重が変わります。
重さの計算をする必要がある場合は生育したサイズでの保水量を計算した方が良いでしょう。
育成しきったサイズの3~4cmで1㎡あたり10kg程度増えますので屋上の耐久度などを計算する必要がある場合は参考にしてみてください。
ただし、この記事では屋上の一部だけで苔の栽培をおすすめしているので、同じように一部に取り入れるのであればそこまで気にする必要はありません。
・ハトやカラスなどの被害の心配は少ない
苔は、ハトやカラスなどの鳥による苔への被害はほとんどないようですので安心して下さい。
ガーデニングで実のなる植物を栽培する場合は、苔には鳥類被害を避ける効果はないので別途対策が必要です。
・たまにメンテナンスをする必要はある
施工場所に適した工事を採用することで、強風などで飛散してしまうといった心配はありません。
ですが工法次第で経年劣化し接着力が落ちてしまうことはあるため定期的にチェック作業はして、必要に応じて業者さんにお願いしてメンテナンスをしてください。
苔を置いただけ、という設置方法の場合は雨水に流されたり強風で飛ばされたりが考えられますから、床の施工をする業者の人に相談するのが一番でしょう。
まとめ
今回は屋上テラスのガーデニングエリアの世界観に、苔を取り入れる方法や注意点を紹介しました。
苔の取り扱いは想像よりとっても簡単だったのではないでしょうか?
ガーデニングは世界観をグリーンに統一するとグッとおしゃれになりますよ。今回紹介した『苔』は、その名脇役という存在です。
丁寧に管理された屋上テラスのガーデニングを眺めながらのティータイムは、まるでホテルのテラスのようです。忙しい毎日を忘れさせてくれる癒やしのスポットになるでしょう。
ぜひ、これから屋上テラスに芝などを検討している人は、『苔』も選択肢に入れてみて下さいね。