マイホームの予算の決め方|年収・毎月の返済額から検討しよう

コラム

マイホームの予算を決める際は、年収や返済負担率、毎月の返済額を参考にすると、無理のない金額を算出できます。住宅ローンの返済は何十年と続くことが多いため、借りる際の資金計画が重要です。今回はマイホームの相場と予算の決め方に加え、計算式と具体例も紹介します。

マイホームの予算相場

マイホームの予算相場は住宅の種類と土地の有無、そして新築か否かによって異なります。今回は新築に限定し、住宅金融支援機構の「2021年度 フラット35利用者調査」をもとに、注文住宅と建売住宅の予算相場を紹介します。

建売住宅
建売住宅は土地と一戸建てのセット販売です。予算相場を知るため、購入価格の平均値を全国と各地域に分けて見ていきましょう。

区分費用相場
全国3,605万円
首都圏4,133万円
近畿圏3,578万円
東海圏3,139万円
その他2,905万円

首都圏には東京・千葉・埼玉・神奈川などの人気エリアが含まれているので、他の地域よりも購入価格が高額になりやすい傾向にあります。その他の地域と比較すると、その差は実に1,200万円以上です。

土地付き注文住宅
土地を所有していない人が注文住宅を建てる場合は、土地の取得費用と建築費用がかかります。下記の金額はそれぞれの費用を足したものです。

区分費用相場
全国4,456万円
首都圏5,133万円
近畿圏4,659万円
東海圏4,379万円
その他3,980万円

注文住宅だと全国平均が4,000万円を超えます。複数の住宅をまとめて設計・建築・販売する建売住宅と比較すると、注文住宅は一つ一つの依頼に合わせて対応する分、価格が高くなりがちです。

建物のみ(注文住宅)
土地を所有している場合は土地の購入費用がかかりません。下記は建築費にその他費用を足したものです。

区分費用相場
全国3,572万円
首都圏3,900万円
近畿圏3,778万円
東海圏3,650万円
その他3,372万円

土地の購入費用がない分、全国平均値は約1,000万円下がっています。土地を所有していれば、建売住宅の購入費用と同じくらいの予算で注文住宅を建てられるでしょう。

参照:住宅金融支援機構 2021年度 フラット35利用者調査

マイホームの予算の考え方

マイホームの予算は「住宅資金→返済できる金額→購入できる金額」の順に考えていきます。どう進めるべきか、具体例を交えながら紹介します。

住宅資金を決める
住宅資金とは、貯蓄から入居費用や生活予備費、予備の貯蓄を引いたお金です。

貯蓄の全額を購入資金に充てると、「不測の事態に陥ったときに対応できない」「子どもの学費が足りない」といったトラブルが生じることも。購入後の生活も考えた資金計画が重要です。

返済できる金額と借入額を決める
住宅資金でマイホームの購入費用をまかなえない場合は、住宅ローンを利用するのが一般的です。ローンを組む際は、月々の返済が負担にならないよう注意が必要です。

返済額を考える際は「返済負担率」が役立ちます。返済負担率とは、年間で支払うローン返済額が年収を占める割合のこと。一般的には、25%以内であれば無理なく返済できるとされます。

以下の表は、毎月の返済額と借入額を年収別に示したものです。
<試算条件>
・年収負担率:25%
・ローン借入期間:35年

年収毎月返済額借入額
400万円約8.3万円2,637万円
600万円約12.5万円3,956万円
800万円約16.7万円5,274万円
1,000万円約20.8万円6,593万円

毎月の返済額の目安が分かったら、借入可能額を確認していきましょう。住宅ローンには固定金利と変動金利の2種類があり、それぞれ利率が異なります。

以下の表は、毎月の返済額から考える借入可能額を金利ごとに示したものです。

毎月返済額借入額(固定金利1.7%)借入額(変動金利0.475%)
6万円1,899万円2,322万円
8万円2,532万円3,096万円
10万円3,165万円3,870万円
12万円3,797万円4,644万円
14万円4,430万円5,418万円
16万円5,063万円6,192万円
18万円5,696万円6,966万円
20万円6,329万円7,740万円

参照:SUUMO 将来も安心な「購入予算」の決め方

購入できる金額を決める
住宅資金とローンの借入額をもとに「マイホームを購入できる金額」を試算できます。一戸建てを購入する際の計算式と、計算例を見ていきましょう。

<計算式※>
購入できる金額=(住宅資金+ローン借入額)÷1.06~1.10(一戸建て)

<試算条件>
・住宅資金:500万円
・ローン借入額:3,000万円

<計算例>
購入できる金額=(500万円+3,000万円)÷1.07=約3,271万円

住宅ローンの金利は金融機関やタイミングによっても異なります。住宅ローンシミュレーションを使うと他の条件でも試算できる他、金融機関で相談すると詳細を確認できます。

※参照:SUUMO 将来も安心な「購入予算」の決め方

マイホームの予算は無理せず返済できる額に

住宅は土地込みで購入する方が高くなり、ローンの借入額も大きくなりやすいため、予算の決め方が重要です。購入時だけではなく、将来への備えや月々の返済額なども踏まえた上で予算を決めていきましょう。

予算や間取りなど、マイホームの購入時は考えることがたくさんありますが、理想の家づくりのために一つずつクリアしていってくださいね。

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