ククサは北欧の手作りマグカップ。使用用途と作り方、お手入れも紹介
ククサというマグカップを知っていますか?おしゃれな木製のマグカップで、屋上テラスでのコーヒータイムにもぴったりなアイテムです。
ククサはアウトドア好きな人の中でも密かなブームになっていて、手作りする人も増えています。そこで今回は、ククサの使い方や作り方、お手入れ方法を紹介します!
ククサとは木製の手作りマグカップ
ククサとは、北欧で生まれた木製の手作りマグカップのこと。
本来は白樺のコブをくり抜いて作られますが、最近では、別の木材を使用して作られたものを「ククサ」として販売しているケースも多いといわれています。
では、ククサについてもう少し深堀りをしていきましょう。
フィンランド北部が発祥の地
ククサは、フィンランド北部のラップランドに住んでいた遊牧民「サーメ人」に伝わる伝統工芸品のひとつです。
ククサの原材料には、厳しい自然の中で育った白樺の幹にできる「バハカ」と呼ばれるコブを使用しています。
バハカは、十分な大きさに育つまでに30年もの歳月がかかるといわれている、大変貴重なものです。
プレゼントにもぴったり
伝統的な技法で、使う人の幸せを願いながらひとつひとつ丁寧に作られるククサ。フィンランドの古くからの言い伝えに、「ククサを贈られた人は幸せになる」という言葉があります。
現地の人々には、結婚・出産祝いなどの贈り物としてククサを大切な人へプレゼントする伝統が根付いています。木の温もりと人の優しさを感じるククサは、プレゼントにもぴったりです。
ククサの使用用途
ククサは長く使うほど味が出る、経年変化を楽しめるマグカップです。暮らしのさまざまなシーンで活躍します。ここではククサの使用用途を見てみましょう。
毎日のブレイクタイムに
ククサは毎日のブレイクタイムにもおすすめ。コーヒーや紅茶などを入れて楽しむのにもぴったりです。木の温もりが手になじみ、自然の温かさを感じてほっと一息つけるでしょう。
小さいサイズのククサなら、お砂糖やミルク、ティーパック入れにするのも良いですね。
自然の中のアウトドアシーンに
ククサは自然の中でのアウトドアシーンにも最適。木製なのでアウトドアの雰囲気にもぴったりです。
少し肌寒い時にも、温かいスープを飲めば心も体もぽかぽか温まることでしょう。プラスチックやアルミのマグカップには出せない温もりを感じられますよ。
また、軽いので持ち運びしやすいのもメリットです。
使わない時はインテリアに
ククサはマグカップとして使わない時には、インテリアとして活用するのもおすすめ。
シンプルなデザインなので、北欧スタイルのお部屋だけでなく、ナチュラルテイストのお部屋にもぴったり。ククサを置いておくだけでも絵になりますよ。
また、ヘアゴムやピアスなどの小物入れにするのも良いですね。
【DIY】ククサの作り方
最近では、ククサの静かなブームにより、自作する人も増えています。ククサの手作りキットも販売されていますが、ここではブロック材を使った方法を紹介します!
ブロック材を用意する
本来は白樺のコブを使用しますが、日本ではなかなか手に入らないため、ブロック材で代用します。
ブロック材の種類でおすすめなのが、日本の木製食器でも使われている以下の3種類です。
1.ヒノキ
一般的なククサキットでも使われているため、信頼度が高い木材
2.桜
高品質で手に入りにくいが、割れにくいため長持ちしやすい木材
3.ケヤキ
手に入りやすく、硬くて割れにくい上に、美しい木目模様が人気の木材
材料
【材料】
・ブロック材
・えんぴつ
・電動工具または糸鋸(いとのこ)
・ナイフ
・ノミ
・サンドペーパー
手順
それでは早速、ククサを作っていきましょう。
【作り方】
(1)ブロック材に、マグカップの形をえんぴつでざっくりと下書きします。
(2)下書きしたものを電動工具あるいは糸鋸を使って、大まかにマグカップの形にくり抜いていきます。
電動ドリルがある場合は、下書きした線の外側にいくつか穴を開け、ノミを使って割っていきましょう。電動工具はやはり早くて便利です。
(3)大まかにくり抜いたら、ナイフを使って細かく造形していきます。カップの内側は曲線のため、カービングナイフを使うと便利です。
(4)造形ができたら仕上げ作業に入ります。サンドペーパーを使って丁寧にやすりをかけていきます。
自分の納得いく形に仕上げていくには時間がかかります。数日にわけて、できあがっていくのを楽しみながら、じっくり形を整えていくのがおすすめです。
(5)やすりがけが終わったら塩漬けの作業に入ります。
(6)塩漬け後は自然乾燥でしっかり乾かします。乾燥機は、割れる原因になるため、絶対に使わないようにしましょう。
(7)乾燥後は、漏れを防ぐためにハケを使ってククサに油を塗っていきます。本場のククサはくるみの油を使いますが、手に入りにくいため、えごま油あるいは、べに花油がおすすめです。
オリーブオイルは乾燥油ではないためNGです。植物油なら何でも良いわけではないので注意しましょう。
塩漬けと塩抜き
塩漬けはククサの強度を上げるために行う作業で、工程は次の通りです。
(1)鍋にお湯を沸かし塩を適量入れます。
(2)ククサを入れ、そのまま1日〜2日つけ置きします。
また市販のククサも塩漬けがされているため、初めて使う時には飲み物に塩の味が移ることがあります。使用前には、塩抜きをしましょう。
ただし、塩抜きは軽く煮沸する程度です。基本的に使っていくにつれ、塩抜きされていくため、お湯でグラグラ煮るなど、ククサを傷めるようなことはしないでください。
ククサのお手入れ方法
ククサはお手入れをすることで、木が痩せて割れるのを防ぎ、長持ちさせることができます。お手入れ方法は、先ほど紹介した、えごま油やべに花油などの乾性油を定期的に塗るだけです。
また、ククサを洗う時には、洗剤は避け、水やぬるま湯で優しく洗うのが長持ちの秘訣です。洗剤も木を乾燥させてしまうため、使わない方が良いでしょう。
屋上テラスでククサ作りにチャレンジしてみよう
伝統や自然の温もりを感じられるククサ。天気の良い日に屋上テラスで、ククサ作りにチャレンジするのもおすすめです。親子で作るのも、楽しい思い出になりますよ。
完成したククサに、お気に入りの飲み物を注いで、ほっと一息つく時間も素敵ですね。
ぜひ、世界でひとつだけのククサを作ってみてはいかがでしょうか。