やっぱり落ち着く「和」の空間。和モダンインテリアのつくり方と家具の選び方
「和」のテイストを残しながら、現代的なスタイルに合うよう、バランスよくミックスさせたのが和モダンスタイル。純和風では少し堅苦しいけれど、畳や障子を使ったほっとできる空間をつくりたい、という方におすすめです。今回は、気軽に楽しめる和モダンインテリアのつくり方をご紹介します。家具選びのポイントも、合わせてチェックしてみてはいかがでしょうか。
現代的に取り入れる新しい「和」のスタイル
畳や障子、木製家具…伝統的な和の様式やデザインをもとに、現代的にアレンジしたスタイルが「和モダンインテリア」。凛とした雰囲気と洗練された印象をもたらすのは、シンプルで上質感のあるアイテムを組み合わせているからこそ。
また、床に近い暮らしに合わせたロースタイルも和モダンインテリアの特徴。ローチェストや低座イスを取り入れたりなど、全体的に背の低い家具を選ぶと日本らしいスタイルになります。それでは、家具の選び方を見ていきましょう。
和モダンインテリアのつくり方と家具の選び方
1． 木など「自然」を感じる空間に
まずは小さくてもよいので、畳コーナーをつくってみましょう。縁のない半畳ほどの琉球畳をリビングの一部に敷くだけでも雰囲気が出ます。そこに合わせたいのが自然素材のアイテム。和モダンインテリアには、木など自然からもたらされる素材がよく合います。家具や雑貨は、自然を感じる素材感のモノを選んでみてください。軽やかで明るいインテリアがお好みなら「スギ」や「タモ」などの樹種を、重厚感のある大人のインテリアがお好みなら「ウォールナット」がおすすめ。深みのある茶褐色の色合い、美しい木目、艶やかな質感が魅力です
。清涼感のある軽やかな素材がお好みなら、竹や籐でつくられた家具も和モダンインテリアにぴったり。曲線の美しさと滑らかな竹の質感が魅力のチェアなど、ひとつ置くだけで部屋の印象をがらりと変えてくれます。
2．シンプルなデザインを選ぶ
和モダンインテリアに置く家具で、意識したいのはシンプルデザイン。直線を基調とした、装飾の少ないデザインを選ぶことをおすすめします。
装飾が少なく主張しすぎないデザインの家具なら、洗練された雰囲気を損なうことなく和モダンな空間になじみます。ガラスが入った家具なら「すりガラス」のもの、格子や和紙などが使われた家具もよく合います。収納家具の扉に格子が使われたものも素敵です。シンプルなデザインであればあるほど、周りのインテリアと合わせたりアレンジがしやすかったりと汎用性が高いので、意識して選んでみてはいかがでしょうか。
部屋のフォーカルポイントになる、印象的な家具を置くのも和モダンインテリアのアクセントに。たとえば、究極のシンプルとデザイン性の高さを誇るイサム・ノグチのコーヒーテーブルなど、そこにあるだけで存在感のある家具を置くと上質感のある和モダンインテリアを楽しめます。
3．落ち着いたアースカラーでまとめる
自然の素材感を多用する和モダンインテリアは、落ち着いた印象の「アースカラー」でまとめるとセンス良く仕上がります。アースカラーとは土や植物など地球にある自然物をイメージした色のことを指します。木目の色合いや全体のトーンを合わせ、調和するよう意識してみてください。ベージュやブラウン、カーキなど、落ち着いたトーンの色合いで揃えると、インテリアが品よくまとまります。
4．北欧テイストとミックスすると親しみやすく
和モダンインテリアを好む方のなかには、北欧インテリアにも興味がある、という方が多いのではないでしょうか。「木の温もり」を大切にすることや自然からもたらされるモチーフをふんだんに取り入れることも共通点。シンプルで機能性もある家具を使い、インテリアをつくり上げることも似ているポイントです。
洗練されてはいるもののどこか親しみやすく明るい印象の北欧インテリアと、キリっと身が引き締まるような凛とした和のインテリアをミックスすれば、日本独自の新しい和モダンインテリアが生まれます。
自然の温もりと直線的なモダンさで和の空間を表現
床の近くで過ごす生活習慣や、畳の香りにほっとする日本人ならではの感覚。和モダンインテリアは、世代を問わず落ち着ける和の空間を好む方に人気のスタイル。五感から癒しを感じられる和モダンインテリアは、住まいのなかだけでなくラグジュアリーホテルや高級旅館などでも採用されています。伝統的な和の良い部分を残しつつ次世代に伝えるためにも、時代に合わせた和のスタイルを楽しんでいきたいですね。あなたもぜひ、心がほっと和むような和モダンインテリアを取り入れてみてはいかがでしょうか。
