屋上での太陽光発電で災害に強い我が家へ
太陽光発電のブームにはもう乗れないの?
最近では街中で太陽光発電のソーラーパネルを見かける機会も非常に多くなり、一般的な設備になってきましたね。周りのお家を見てみると、屋根がソーラーパネルになっているお宅もあれば、平坦な屋上にソーラーパネルを設置しているお宅もあります。
屋上や屋根はお家の中で最も太陽光を浴びやすく、かつお庭のスペースも使わないため大変有効な利用法です。
家庭用の太陽光発電が普及した当初は、売電による利益に期待をして設置する人も多かったですね。しかし、太陽光発電導入時からの固定価格買取制度が終了した場合、売電価格が大きく下がります。
売電価格が大きく下がるということは、利益も殆ど期待できなくなるということです。それを考えると高額な導入費に躊躇してしまいますよね。
ただ、太陽光発電は売電だけのために利用するものではないのです。日本は台風や地震がとても多い国で、毎年災害に見舞われます。
大きなものではなくても一時的に電気が消えてしまうといった程度のものも数えたら毎年何回か停電しているという家庭も多いのではないでしょうか?
そんな災害時の停電等に有効活用できるのが自家消費型太陽光発電です。自家消費型太陽光発電であれば、平時に太陽光で蓄えておいた電気を、そういった有事の際に活用することができます。
「普段は屋上は使わないけど、スペースを余らせておくのももったいない」
「災害時に電気を使えないのは困る」
そういった方に向けて、今回は停電の際の太陽光発電の活用方法について解説していきます。
太陽光発電が利用できれば災害対策ができるわけではない?
太陽光発電と、電気を溜めておく蓄電池は別物だと思うと分かりやすいと思います。
発電と蓄電では別の機能なので、既に太陽光発電が利用できるという家庭の方もいるかもしれませんが、それを貯めておく蓄電池がないと災害時に利用をすることはできません。
特に水害の際の利用には、晴れてないと発電できないので晴れている内に夜に使用する電力を蓄電池に電気を溜めておく必要があるのです。
家に太陽光発電を導入している方は蓄電池があるのか確認を、これから導入予定の方は蓄電池を一緒に導入することを検討してみてください。
蓄電した電力は災害時にどのくらい使えるのか?
まず大前提なのですが、いくら電気を溜めておけると言っても完全に普段通りに利用できるわけではありません。
具体的に言うと「出力は1500Wまで」です。容量に関しては製品によって様々ですが10000W程度まで溜めておけるものもあります。
1500Wまでということで、電子レンジやドライヤーといった電力大きく使う家電を停電中に普段通り使用することは難しいですが、消費電力の大きくないものの利用であれば同時に利用することもできます。
照明が点けられるのはもちろんのこと、スマートフォンの充電もできますし冷蔵庫の中身を腐らせてしまうことも回避できるので、なにも対策をしていない場合の停電よりもずっと安心して過ごすことができますね。
さらに災害時に使えると便利な家電で言うと、テレビやラジオ等を利用することができるのも大きなポイントでしょう。
特に災害時はスマートフォンやテレビ等のメディアから新しい情報を仕入れることが重要になってくると思いますので、これは実際に停電になってしまった際にはかなりありがたいものとなります。
このように、テレビやラジオ、扇風機の利用やスマートフォンの充電程度であれば大きなパワーは必要ありませんので同時に使用することも可能です。
蓄電池選びには注意が必要!
蓄電池はあくまで「電池」なので溜めておくにも上限があります。更に最大で出せるパワーも違ってきます。
メーカーや製品によって溜めておける上限や出せるパワーは違いますので、どの製品でどの程度まで使うことができるのかは事前に調べておく必要があります。
災害が発生し、電気ガス水道に影響があった場合に電気は水道やガスと違い、地上に線が出ていますので復旧は比較的簡単で早い方ではあります。
しかし、それでも東日本大震災の際には復旧に一週間ほどかかった地域もあったので、「停電してもすぐに復旧するから」と甘く考えていてはいけないのです。
蓄電池を使って災害時をしのぐため、電力を節約するにはエアコン等の消費電力の多い機械は使用を諦める必要がありますが、その他にも「待機電力を極力減らす」ということも必要になってきますね。
待機電力とは、家電を使用していなくてもコンセントに挿しているだけで少しずつ消費する電力のことです。対策方法は至ってシンプルで、使わない家電は使用時以外にはコンセントから抜いておきましょう。
使用していなくてもついコンセントを抜くのを忘れてしまいがちなものは、ウォシュレットや洗濯機、たこ足配線に繋ぎっぱなしにしてしまうことが多いDVDやゲーム機、炊飯器などと探せば沢山あるものです。
停電が半日から1日程度で復旧すると案内がある場合にはここまで気にする必要もないかもしれませんが、しばらく続きそうな場合にはしっかりと対策しておくとよいでしょう。
災害時には蓄電池は大容量のものほど安心できますので、お財布事情と同時にそちらも考慮して吟味することをおすすめします。
今回は災害時をメインに説明しましたが、蓄電池に溜めた電力を普段から夜間の電力使用分に充てるなどで電気代が安く済むメリットもあるので、災害用だけではなく、普段から節約できるアイテムとして考えると良いでしょう。
夏の夜、「少し寝苦しいけれどこれくらいならエアコンを使わないで我慢しよう。」なんてこともなくなり、我慢せずに快適に生活できますよ。
まとめ
今回は災害時に太陽光発電がどのように活躍するのか解説しました。
簡単にまとめると
・蓄電池を導入しても災害時に電気を利用することはできるが完全に普段通りというわけではない。
・ただ、蓄電池の種類にもよるがテレビやケータイの利用には申し分なく、冷蔵庫等も問題なく利用できる。
・利用できる容量やパワーは蓄電池の製品に左右されるため、違いがある。
ということでした。
冒頭にも言った通り日本は災害が多い国ですので、屋上や屋根のスペースを余らせてしまっている方は今のうちから対策を進めてみてはいかがでしょうか?
また、既に太陽光発電を導入していたけど蓄電池がないといったお家の方は蓄電池の導入も検討してみてくださいね。