畳で涼やかにくつろぐ。「夏」に楽しむ和モダンインテリア術
床がフローリングの住まいに慣れている方も、畳の空間に足を踏み入れた瞬間に、心が和むようなほっとする感覚をおぼえる方は多いのではないでしょうか。夏は、暑さから素足で過ごしたくなる季節。今回は、そんな素足で過ごす夏にも心地よい畳のある暮らし、そして畳に合う和モダンインテリアの楽しみ方をご紹介します。
ほっと落ち着く、畳の空間
日本で古くから親しまれてきた「畳」は、部屋のなかにいながら自然を感じられる美しい床材。その凛とした見た目だけではなく、機能性も含めてさまざまなメリットがあります。
畳のメリットは?
畳のメリットは、下記のようなことが挙げられます。
・ほっとリラックスできる和の香りを楽しめる
・踏み心地が柔らかく、ほどよくクッション性がある
・い草でつくられた畳は、吸放湿性に優れている
・冬は暖かく、夏は涼しく感じられる
・床を畳にするだけで、和の雰囲気を演出できる
・畳の床であれば、床に座ったり、寝転んだりしやすい
ほかにも、小さなお子さんのキッズスペースとして、客間として、普段使いのリラックススペースとしてフレキシブルに使えることも大きなメリットのひとつ。畳コーナーは、あなたの暮らしをより快適にしてくれることでしょう。
ですが、反面和の印象を強める畳を敷くとインテリアコーディネートが難しくなる…と躊躇してしまうこともありますよね。そのような時には、これからご紹介する「夏に楽しむ和モダンインテリア」のポイントを参考にしてみてはいかがでしょうか。
夏に楽しむ「和モダンインテリア」のポイント
清涼感のある色、素材で爽やかに
和モダンインテリアのポイントになるのが、シンプルさと洗練された雰囲気。モノを置き過ぎずすっきりとした空間づくりを意識することは大切はポイントです。
夏はそこに、清涼感のある色合いや素材をプラスしてみましょう。
夏らしさを感じさせるのは、涼やかさを感じさせる寒色系のブルー。また、アイボリーなど柔らかな印象を与える白を基調にしながら、淡いアースカラーをグラデーションで取り入れるのも素敵です。竹やラタンなど、夏らしい自然素材のアイテムをプラスするとより軽やかさや涼感をもたらします。
風鈴や切子など、ガラス小物で透明感をプラス
和モダンな空間にガラス製のアイテムがひとつあるだけで、涼やかさを感じさせます。たとえば、夏の風物詩である風鈴を窓辺や風鈴スタンドにプラスすればガラスの透明感と涼やかな音を同時に取り入れることができます。インテリアの「オブジェ」のような役割も果たし、夏ならではの和モダンインテリアを楽しめます。
江戸切子や薩摩切子など、ガラス製の器をインテリア小物として取り入れるのも素敵です。食事にうまく取り入れられていない、大切にしすぎてしまい込んでいる美しいガラス器があれば、ディスプレイのひとつとして飾ってみてはいかがでしょうか。
窓辺のキャビネットの上などに置くことで、ガラスが自然光を通してより美しく輝きます。切子の繊細なデザインや宝石のような美しい色合いが、和モダンインテリアをより上質なものへと導いてくれるはずです。
低めの家具でロースタイルに
和モダンインテリアの醍醐味は、床に近い場所でゆったりと過ごすこと。床に直接座ると疲れてしまう…という方は、低めの家具を揃えてロースタイルなインテリアに仕上げてみましょう。最近では、あえて低めにつくられたローソファやローテーブルも多数展開されています。
夏らしく明るい印象の部屋にするのなら、スギやタモなど爽やかな色合いの樹種を、シックな大人の空間に仕上げるならウォルナットなどの艶と深みのある樹種を選ぶのがおすすめ。リゾート感と軽やかさを演出するのなら、竹やラタンなどとファブリックを組み合わせた家具を選ぶと雰囲気が出ます。
心地よく凛とした、夏の和モダンインテリアに
畳で過ごす時間は、ほっとくつろぐことができしあわせを感じられるもの。爽やかな香りやさらりと爽快な踏み心地の畳は、世代を問わず私たちの暮らしをより心地よくしてくれます。畳とともに和モダンインテリアを楽しむことで、改めて日本の伝統的な夏小物や文化に親しむことができることでしょう。あなたもぜひ、夏の和モダンインテリアを楽しんでみてはいかがでしょうか。