屋上の太陽光発電で地球に優しい家を実現!設置した際の寿命とは
自宅で電力を生み出すことのできる太陽光発電は便利なイメージですよね。きっと自宅の屋上のスペースを活用して、太陽光発電を導入してみたい方もいるのではないでしょうか。
しかし、太陽光発電の具体的なメリットや注意点をご存知ですか?便利であることを知っていても、具体的なメリットや注意点を知っているという人は多くはないと思います。
今回は太陽光発電設備のメリットや寿命についてをご紹介します。
太陽光発電の紹介
太陽光発電設備は、ソーラーパネルを用いて光エネルギーを電力に変換する発電装置です。
ソーラーパネルの中にある半導体に日光を当てることで、光電効果を発生させ、半導体内の電子が動き、電気を発生させます。
また、太陽光発電には大きく分けて2種類があります。それが、住宅用太陽光発電と産業用太陽光発電です。
この2種類の太陽光発電の違いは、発電容量によって決まります。発電容量が10kW未満のものが住宅用で、10kW以上のものが産業用です。
一般的に住宅に設置する太陽光発電は住宅用太陽光発電設備なので、どの規模の設備にするか悩んでしまう…ということはありませんね。
太陽光発電のおすすめポイント
太陽光発電のエネルギー源は名前の通り太陽光、日光です。そのため、エネルギー枯渇の心配がありません。
そして太陽光により発電を行う際に燃料を使用しないため、CO2などの大気汚染物質が排出されないため、地球環境の改善へ貢献できます。
もうひとつのポイントとして、太陽光発電では無駄になる余剰電力が発生しにくく、仮に余剰電力が発生したとしても蓄電池を用いれば蓄電を行うことが可能です。
蓄電池に集めた余剰電力は、発電をしていない夜間に利用できるため、長期的に見ると電気代の節約にもなりますね。
余剰電力には他にも様々な使い道があり、もちろん売電することもできますが、他には災害時などに非常用電源として利用することも可能です。
長く住む家ですから、有事の際の備えがあるのとないのとでは安心感が違いますよね。「もしもに備えて安心して暮らしていきたい。」という方には重要なポイントなのではないでしょうか。
太陽光発電の寿命
産業用太陽光発電に用いられるソーラーパネルの法定耐用年数は17年とされています。これはソーラーパネルの減価償却を17年で計算するという意味で、実際の寿命とは違います。なので、太陽光発電は基本的に17年を超えて稼動するものが多いです。
では、ソーラーパネルの現実的な寿命はどの程度なのでしょうか?ソーラーパネルの法定耐用年数は17年でしたが、実際の期待寿命は20~30年と言われています。
20年〜30年と言われている理由は、稼動開始から30年以上経過しているソーラーパネルが少ないからです。特に住宅用の太陽光発電が広がったのは比較的最近のため、正確な寿命を判断するのは現段階では難しいかもしれませんね。
そして、実はソーラーパネルに用いられる、パネルの種類によっても経年劣化率は変わります。主にパネルに使用されるのは、多結晶シリコン・単結晶シリコン・アモルファス・ヘテロ接合・CISの5種類です。
5年間でのパネルごとの劣化率を調べると、多結晶シリコンは2.3~2.8%の劣化、単結晶シリコンは3.2~3.9%の劣化、アモルファスは5.7%の劣化、ヘテロ接合は2.0%の劣化、CISは1.5%の劣化となっています。
この中で一番劣化率が低かったCISが、一番頑丈なパネルだといえるのですが、次世代パネルとして近年人気のでてきているものなので、長い期間での検証がまだされておらず、長期間での経年劣化率は不明です。
蓄電池の寿命にも注目
ソーラーパネルだけではなく、太陽光発電と合わせて使用する蓄電池にも寿命があり、蓄電池の種類によって大きく変わります。
蓄電池の種類は主に、リチウムイオン電池・ニッケル水素電池・鉛蓄電池・NAS電池の4種類です。そしてそれぞれの蓄電池の寿命は、リチウムイオン電池が10年、ニッケル水素電池が5~7年、鉛蓄電池が17年、NAS電池が15年と言われています。
住宅用として使われることの増えた蓄電池は、リチウムイオン電池が多いため、住宅用太陽光発電で使用する蓄電池の寿命は10年となりますね。
まとめ
太陽光発電の導入に必要なソーラーパネルも蓄電池も、初期費用は安いとはいえません。太陽光発電設備の導入にかかる初期費用の元がとれるのは8年ほどと言われています。
リチウムイオン電池の寿命が約10年、初期費用の元が取れるのが大体8年、と考えると、ソーラーパネルは5年間で一番劣化の少ないCISのパネルを採用するのが、現在では良い選択になるのではないでしょうか。
もし屋上のスペース活用ができるのなら、自然に優しい家や有事の際にも安心な家にも注目して、太陽光発電の設置を考えてみてはいかがでしょうか。