屋上シーンが魅力的な映画4選
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映画の屋上シーンは、なぜ魅力的なんだろうーー
映画を見ていると、ふと訪れる屋上シーン。決して主役ではないけど、どこか印象に残っている方は多いはず。今回は、「屋上と映画」と題して、屋上が登場する魅力的な映画をまとめてみました。
1. 映画にとっての屋上
映画には、さまざまなシーンが登場します。中でも印象的なのが「屋上シーン」。決意を新たにしたとき、物思いにふけるとき、誰かを追いかけたとき……。登場人物の心情や環境によって、屋上はあらゆる姿を見せてくれます。
屋上は、登場人物の日常であり非日常です。それは私たちにとっても同じです。普段、足を運ばない屋上だからこそ、スクリーンを通して見ることで、自然と物語に引き込まれます。
そんな屋上に惹かれて、今回は屋上シーンのある邦画をまとめてみました。映画によってどんな使われ方をしているのか?知っている映画も知らない映画も、屋上というフィルターを通して、あらためて見てみましょう。
2.屋上が印象に残る映画4選
- 「青い春」
- 「百瀬、こっちを向いて。」
- 「キッズ・リターン」
- 「人のセックスを笑うな」
ここでは、屋上が印象に残る映画を4作品紹介します。
・「青い春」 〜青春を象徴する屋上〜
屋上が登場する映画で、まず思いついたのが「青い春」。本作は、屋上を効果的に使った演出が多い作品です。「ベランダ・ゲーム」を皮切りに屋上シーンが登場し、その後幾度なく出てきます。
彼らにとっての屋上はあくまで日常ですが、どこか青春時代のモラトリアムを感じさせます。そして、それぞれのシーンで屋上は違う風景を見せ、衝撃的なラストにつながります。
主人公・九条や青木のキャラクターに加えて、要所要所で流れるミッシェルガンエレファントの曲がたまらない作品です。今見ても色褪せない、名作といえる作品でしょう。
・「百瀬、こっちを向いて。」〜青春を描く屋上〜
本作では、いわゆる青春と聞いて思い描く、王道中の王道のような屋上が登場します。青いリボンやネクタイ、紺色のスカートやズボン、そして真っ白なシャツ。屋上から見える景色と同じ色で描かれた空間は、まさに青春そのものです。
余談ですが「青い春」と同様に、本作でも屋上での散髪シーンが存在します。屋上で髪を切って、その後どうするんだろうと疑問ですが、意外にも映画に多いシーンです。
また、散髪シーン後に事態が急変するパターンが多いのも特徴といえます。髪を切る行為は、決意を表す行動ともいわれています。屋上での散髪シーンにもこうした意図があるのかもしれません。
・「キッズ・リターン」 〜青春を見いだす屋上〜
「キッズ・リターン」には、ここまで紹介した作品に比べて屋上シーンは少ないです。ただ、「キタノブルー」で描かれる淡い色合いの屋上は、ほかの作品とは違った雰囲気があります。
もしかしたら、私たちが青春時代に見ていた風景は、この色彩だったのかもしれません。どこか淡く冷たい感じは、屋上でサボる二人の青春を見事に表しています。
・「人のセックスを笑うな」 〜青春を思い残す屋上〜
本作の屋上シーンは、物語のラストに登場します。屋上シーンといえば、そこから見える眺めに注目しがちですが、本作では屋上からの景色はそこまで登場しません。あくまで日常の中のありふれた景色のひとつとして、屋上シーンを取り入れています。
主人公はどのような心境で校舎の屋上に向かったのか。気になる屋上シーンは、ぜひ本編でご覧ください。
まとめ
屋上が登場する映画を紹介しました。こうしてまとめてみると、学校が舞台の作品に屋上が登場しやすいです。映画の演出的にも学校を舞台にした方が、スムーズに屋上シーンを撮影できます。
今回紹介した作品以外にも、屋上が登場する映画は多いです。これから映画を見る際は、屋上シーンにも注目してみてください。