二世帯住宅にかかる費用は？タイプ・坪数別の目安を確認

二世帯住宅の費用目安は、間取りのタイプや坪数からリサーチできます。

本記事では、二世帯住宅にかかる費用をタイプ別・坪数別で解説します。また、後悔しないために注意したいことも紹介しているので、ぜひ購入検討時の参考にしてみてください。

二世帯住宅のタイプ3つ

二世帯住宅には、完全共有型・部分共有型・完全分離型の3つのタイプがあります。まずは、二世帯住宅の3タイプそれぞれの特徴を解説します。

1．完全共有型
完全共有型とは、寝室のような個人部屋以外のすべてを二世帯で共有するタイプのことです。親子ともに生活を共有できるため、介護・育児・家事の協力がしやすいのが特徴。ただし、お互いのプライバシーが守れる場所が少ないため、適度に距離をとりたい二世帯には向きません。

二世帯でコミュニケーションをとりやすくしたい・育児や介護等ですぐに相手に手を差し伸べられるようにしたいという場合におすすめです。

2．部分共有型
部分共有型には、共有する部屋と二世帯で分ける部屋が存在します。共用部分ではお互いの様子を確認しやすく、分けたところではプライバシーを確保できるのがメリットです。

＜間取りの例＞
・玄関のみ共有
・LDKのみ共有
・風呂やトイレなどの水回り以外は共有

二世帯で活動時間や生活スタイルが違ったり、干渉しすぎることを良く思わなかったりする場合に向いています。

3．完全分離型
完全分離型は共有部分がないタイプです。二世帯ともにプライバシーを十分確保できるのが魅力で、活動時間が違っても気を遣わなくて良い・それぞれの生活費を分けられるといったメリットもあります。

ただし、3つのタイプのうち最も建築面積が広くなるため、土地探しや費用面で問題がない二世帯におすすめです。

二世帯住宅の費用の目安

二世帯住宅の平均費用は2,500万〜3,500万円とされています。しかし、間取りのタイプや坪数によって費用が変動します。それぞれどのように変わっていくのか、目安をチェックしていきましょう。

タイプ別の費用
完全共有型・部分共有型・完全分離型の費用目安は以下の通りです。

＜タイプ別の費用目安＞

タイプ	費用目安
完全共有型	2,000万〜3,500万円
部分共有型	2,500万〜4,500万円
完全分離型	3,500万〜5,400万円

共有部分が多いほど建築面積が小さくなるため、完全共有型が安価に収まりやすくなります。

坪数別の費用
坪数を基準に見ると、以下のような費用の差が出ます。

＜坪数別の費用目安＞

坪数	費用目安
30坪台	1,800万〜2,700万円
40〜50坪台	2,400万〜4,500万円
60〜70坪台	3,600万〜6,300万円

60坪以上になると、3階建てにしたり完全分離型にしたりする人も多く、平均が高くなりやすいもの。30坪程度だと、完全共有型か部分共有型にし建築面積を小さくする場合がほとんどです。その方が、限られた中でも各部屋に十分なスペースを設けやすくなります。

二世帯住宅を建てる上での注意点

二世帯住宅の購入は高価な買い物だからこそ、後悔がないようにしたいものです。最後に、二世帯住宅を建てる上での注意点を紹介します。

建て替え可能な物件かチェック
将来、建て替えを検討している場合は、建て替え可能な物件を選びましょう。再建築不可物件と呼ばれる家だと、基本的には建て替えできません。

現在の建築基準法には「接道義務」が設けられているため、建て替えるには幅員4m以上の道路に2m以上接している必要があります。しかし、この義務が確立される以前に建てられた家の中で、条件を満たせないものは再建築不可物件とされます。

中古の二世帯住宅を購入しようとしている場合は、建て替え可能かどうかを役所に確認してみてください。

水回りの配管が短くなるよう間取りを決める
配管が長くなると、その分費用が高くなるため、水回りの配管が短くなるような間取りにすることをおすすめします。例えば、各階に水回りを設ける必要がある場合は、上下階で同じ位置に水回りが来るようにするなどしてみましょう。

将来のことも考えて設計計画する
親世帯の身体が不自由になり始めたり、要介護となったりしたときのことを考慮して設計することも大切です。設計段階からバリアフリーにしておくと、後にリフォームする手間や費用が少なくなります。

二世帯住宅は費用と住みやすさを考慮して計画を

二世帯住宅は、安くても2,000万円前後する高価なものです。しかし安くしたいからと坪数を小さくしすぎたり、生活スタイルに合わないタイプの間取りにしたりすると、住みにくさから後悔することも。

費用に加えて住みやすさも考慮しながら、無理のない範囲で計画していきましょう。親子ともに暮らしやすい二世帯住宅を、ぜひじっくりと検討してみてください。